外山産業グループが、ベターリビングフェア2018を開催
注目の高機能住宅パネルなどがお目見え
外山産業グループ(三条市、外山晴一社長)は9、10の両日、燕三条地場産業センター県央メッセピアで、商談型見本市「ベターリビングフェア2018」を開催した。この見本市は同社が毎年この時期に開催し、30年以上継続されている。単体企業が開催する見本市としては県央地区最大規模となる。
キッチン、ユニットバスなど水まわり、収納家具、給湯設備などの住宅設備メーカーを中心とする出展企業は、30社以上。近年は3月の第2土、日曜の日程で開かれていたが、今年は平日の金曜日を組み込むことで、よりBtoB色が強調され、より活発な商談が会場のあちこちで展開されていた。
注目を集めたのは、外山産業グループが旭化成の断熱材「ネオマフォーム」を使用して製造・販売を開始する新開発の高断熱・高気密住宅用パネル。「ネオマフォーム」は断熱性能において国内メーカー最高レベルの数値。この高性能を活かした施工方法で、大手住宅メーカーの商品を上回る高断熱・高気密住宅が実現可能だという。
国が2020年に普及率50%、2030年には新築住宅の平均仕様する計画を推進している「ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)」を見据えた建材・工法を工務店・ビルダー向けに提案していく。グループ内の製造部門・外山工業でパネルを製造し、施工部門・メッツで受注住宅の責任施工を行い、商社機能の外山産業が販売を展開していく。
5月にはこのパネルを使用し、太陽光パネル、省エネ住宅設備を組み合わせたZEHのモデルハウス(仮称「メッツハウス」)を完成させ、新建材のショールーム的に利用する。同グループでは、住宅メーカーとして展開していく予定はなく、あくまで外山産業の顧客にあたる工務店・ビルダーを対象に工法の提案・建材の販売を行うという。
外山社長は「国が示すZEHのロードマップでは2017年までに10%達成予想となっているものの、実績は4・8%に留まっている。一方で大手住宅メーカーは既に戸建ジリーズ商品の約8割がZEH仕様になっており、取り組みが遅れている地場の工務店・ビルダーとの差が大きくなっているのが実情。ZEHを大手住宅メーカーだけが独占的に扱うようになっては、地域密着の工務店・ビルダーが淘汰されかねない。こうした現状を打破するため、施工が比較的容易で工期も短いパネル工法のZEHを広めていきたい」と話す。