新潟県を徹底調査! 発行累計100万部突破の地域批評シリーズから新刊「これでいいのか新潟県」が発売
株式会社マイクロマガジン社(東京都中央区)は、 全国各地で好評いただいている地域批評シリーズの新刊として、書籍「これでいいのか新潟県」を11月26日に発売する。編者は鈴木士郎氏/岡島慎二氏。311ページ。定価980円(税抜)。
ヨソ者の多くは「新潟県」というワードに豊潤で甘美な響きを感じ取るかもしれない。その理由は美味なる食の数々にある。新潟といえば日本一の米王国にして、 その代表品種「コシヒカリ」は絶対的なブランド力を持っている。
また新潟といえば地酒。そんな美味い地酒と山海の幸を名湯と共に味わえば気分も最高。まさしく新潟は豊穣の国、 この世のパラダイスのようである。
しかし、 そんな新潟からどんどん人が減り続けている。豊かな県なのになぜなのだろう? おそらくヨソ者が新潟に感じる好印象とは裏腹に、県の内側には大きな問題が潜んでいるのではないだろうか。
新潟は古くから人材流出県ではあった。もともと新潟県には驚くほど多くの人がいた(明治初期の人口は全国1位)。
やがて大量の出稼ぎで人が流出。さらに上越新幹線や関越自動車道など首都方面への高規格インフラの開業で、 多くの若者が新潟を出ていくことになった。こうした構図は東北も同様だが、 田舎から人が出ていく要因は、 いつの時代でもまずは「職が無い」こと。
そして現代の若者に多いのは「大都会への憧憬」である。つまり、 新潟県内には美味い飯や酒はあっても雇用が不足し、政令指定都市はあってもそれは東京に比肩し得る「魅力ある都会」ではないのだ。