株式会社トップカルチャー(新潟市西区)が2021年10月期連結決算を発表、レンタル事業撤退に関する特損を計上
株式会社トップカルチャー(新潟市西区)は9日、2021年10月期連結決算を発表した。
売上高264億708万7,000円(前年同期比12.3%減)、営業利益3億5,607万9,000円(前年同期比18.4%減)、経常利益2億7,614万5,000円(前年同期比42.1%減)、親会社株主に帰属する当期純損利益△19億3,974万9,000円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益3億7,131万円)となった。レンタル事業の撤退に伴う事業撤退損失21億4,410万円を特別損失に計上したため、親会社株主に帰属する当期純損益は損失となった。
同社グループの主軸である蔦屋書店事業においてレンタル事業は創業以来主力として売り上げを牽引してきたが、近年のスマートフォンの普及や動画配信サイトの隆盛の影響などでレンタル事業の売り上げは前年を下回り続け、特に近年大幅に減少した。そのため、同社グループは2021年7月開催の取締役会で、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(東京都)にFC加盟し事業展開しているレンタル事業から撤退することを決議した。
レンタル事業の撤退も見据えて、同社グループはコワーキングスペース事業に進出し、TSUTAYAの新業態である「SHARE LOUNGE」を展開していく方針で、事業転換の第1弾として2021年8月に蔦屋書店新潟万代に北信越初となるコワーキングスペース「SHARE LOUNGE」をオープン。仕事ができるスペースとして、また自主学習の場として、時にはカフェとして消費者から好評を得ている。
また、売上構成の見直しによる収益性の向上に加え、コスト面においても効率化を継続したほか、社内のDX化による徹底した商品・在庫管理の促進とセルフレジ拡大による販売管理費率の削減を進めている。
一方で、契約満了などに伴い、蔦屋書店豊栄店、蔦屋緑が丘店、蔦屋書店厚木戸室店、TSUTAYAアトレヴィ田端店、蔦屋書店小千谷店の5店舗を閉店。これによりグループ店舗数は70店舗となった。
事業別の業況は以下の通り。
蔦屋書店事業
売上高は257億2,700万円(前年同期比12.7%減、既存店前年同期比10.0%減)となった。主力商品の売上高前年同期比は、書籍7.6%減(既存店4.7%減)、特撰雑貨・文具19・1%減(既存店17.3%減)、レンタル35.6%減(既存店33・0%減)、ゲーム・リサイクル13.3%減(既存店9.9%減)、販売用CD19.3%減(既存店18.1%減)、販売用DVD23.6%減(既存店22.0%減)、賃貸不動産収入0.3%増(既存店0.8%減)となった。
スポーツ関連事業
同事業については前年新型コロナウイルスの感染拡大防止のため一時的に休業していた反動もあり、売上高2億900万円(前年同期比5.2%増)となった。
訪問看護事業
事業所が3か所となり、利用者も順調に増加した結果、売上高1億600万円(前年同期比17.9%増)となった。
その他
中古買取販売事業の売上高は3億8,000万円(前年同期比5.0%減)となった。