2021年にフレンチレストランに生まれ変わる上越市の「旧師団長官舎」
上越市大町2にある旧師団長官舎は、明治43年(1910年)、旧日本陸軍高田第13師団長、長岡外史中将によって建てられたもので、市内に残る数少ない明治期の和洋折衷の木造建築物。
平成3年(1991年)までは自衛隊高田駐屯地の幹部宿舎として使われていたが、明治の貴重な洋風建築保存のため、市が移築・復原した。復原にあたっては当時の記録に基づいて、外装・内装をはじめ、家具調度品にいたるまで、できるだけ建設当初に近い形での復原に努めたという。
さらに上越市では、旧師団長官舎のさらなる利活用や、街なかの回遊性の向上とにぎわいの創出を図るため、今年9月18日から10月15日まで、この建築物の利活用を図る事業者をプロポーザル方式で募集。10月23日に、庁内に設置した旧師団長官舎利活用事業者プロポーザル選定委員会で選ばれたのは、同市本町3のフランス料理店「ジュ・タドー」。フレンチレストランに改修して、2021年春のオープンを目指している。
ちなみに訪欧した際にスキーの存在を知った長岡外史氏は、軍隊内へのスキーの普及を促進、第13師団長時代には師団内でオーストリア=ハンガリー帝国から派遣されてきたテオドール・エードラー・フォン・レルヒ少佐によるスキーの指導が行われた。これが日本スキー発祥といわれているのは新潟県内では有名な話だ。
【上越市 関連ページ】
https://www.city.joetsu.niigata.jp/soshiki/bunka/sisetu-tourist-kansha-rikatuyou2019.html