第2回「新潟県洋上風力発電導入研究会」が開催

第2回は、朱鷺メッセで開催(第1回は県庁)

洋上風力発電の実現に向けた「ゾーニングマップ」の案が示される

29日、第2回目となる「新潟県洋上風力発電導入研究会」が、朱鷺メッセにて開催された。

研究会は、今年4月に施行された再エネ海域利用法の新制度に基づいて、新潟県内への洋上風力発電導入の可能性を探るために設置されたもので、6月に第1回目が開催されていた(第1回の記事)。メンバーは、エネルギーやインフラ、環境を管轄する国や県の機関、新潟県の沿岸に位置する9つの市町村(佐渡市含む)、漁業や野鳥に関する関係団体、海運事業者や金融機関、東北電力、新潟大学など31の機関または団体。

29日の研究会では、事務局である県の産業労働部産業振興課より、新潟県沖および沿岸海域を対処範囲として、洋上風力を実現する区域を設定するための「ゾーニングマップ案」について報告された。

ゾーニングは、洋上風力の実現によって環境や地域の社会的側面に重大な影響を与えることを回避・低減するために、環境保全、事業性、社会的調整といった観点から候補海域を検討していく作業。最終的には、新潟県沖および沿岸海域を、洋上発電の「導入促進エリア」「配慮・調整エリア」「保全エリア」に区分した「ゾーニングマップ」を作成し、公表する(2021年1月予定)。

またゾーニングマップは、それを活用することで、本来は洋上発電を事業として行いたい事業者が独自で行うべき環境アセスや、それに対する地方公共団体や国の審査を、大幅に削減することも可能となる。

今回報告されたゾーニングマップ案では、「鳥類」「自然環境」「漁業」「社会条件」「事業性」の5つの観点における、調査の途中結果が示された。「鳥類」の観点における、渡り鳥の洋上渡りルートなど、各観点それぞれについて、まだより詳しい調査を必要とする項目があるため、調査は引続き行われる。

今後の調査も踏まえた上で、2月に予定されている第3回の研究会で、より具体的な洋上発電の「導入促進エリア」「配慮・調整エリア」「保全エリア」が検討されていく計画だ。

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