「快適な室内空間×空調光熱費の大幅削減」を遮熱材で実現するニッケンナウ（新潟市中央区）
遮熱材について説明する津野社長
人が暑く感じる原因は、温度ではない
気温３５℃のうだるような暑さの中、外を歩いて帰ってきたら、家の中も３５℃。でも、涼しい。エアコンも、かかっていない。
こんな世界が、実はほとんどどんな建物でも実現できるのだ。「遮熱材」を使うことで。
このように話すのは、新潟市中央区にあるニッケンナウ株式会社の代表取締役・津野克己氏だ。同社は昭和４９年に創業したハウスメーカーだが、今では住宅建設と共に、この遮熱材を新潟に普及させるべく奮闘中である。
とはいえ、「建物を暑さから遮断する」という点で一般的に馴染みがあるのは、「断熱材」だろう。
しかし津野氏が言うには、一般的な断熱材というのは、熱（輻射熱）が室内空間まで伝わるのを遅らせているだけに過ぎない。それを壁面に張っても、時間が経てば室内はどんどん熱くなっていくし、そのままだと熱帯夜状態になってしまうので、エアコンにすがるしかなくなる。
一方、津野氏が言う「遮熱材」は、熱（輻射熱）そのものをそこで反射してしまう。だから室内には、熱が入ってこない。
ただ、熱が入らないというなら、遮熱材を張った建物内は、気温が低くなるのではないかという疑問もわく。外が３５℃なら、建物内は２５℃といったように。
ここで少々、頭を切り替える必要があるのだが、実は人が暑さを感じる原因の「熱」というのは、単純に温度には表れないのだ。３５℃で外を歩いて日陰に入ると涼しく感じるが、実は日差しが当たる場所と日陰では、気温は変わらない。また一般的な人の体温は３６．５℃くらいだが、それより低い３５℃の気温でも、人は熱く感じるのだ。なんとなく、温度と暑さを感じることとの関係のちぐはぐ感は、お分かりいただけるのではないだろうか（温度で測ると実際のところ、外気温３５℃だと、真夏の工場等の屋根表面温度は約７０℃、建物内の屋根付近で約５０℃、作業場では約４０℃にもなってしまう）。
では人はなぜ、暑く感じるのか。それは、太陽の光線の正体である電磁波が直接体（物体）に当たると、分子運動が発生するとともに、摩擦熱も瞬時に発生するからである。先に述べた、「３５℃で外を歩いて日陰に入ると涼しく感じる」というのは、日陰を作っている建物なり木の葉なりが、この太陽光線（つまり電磁波）をカットしてくれているからだ。
省エネルギーで室内を快適に過ごすには、遮熱材「リフレクティックス」
しかしこの太陽光線は、木の葉でも外壁でも、じわりじわりと輻射熱として通過していく。そして体（物体）にどんどん当たっていき、摩擦熱を発するから、だんだん熱く感じるようになるのだ。日差しさえ当たらなければ、暑さを感じないわけではない。日陰を長い間歩いていたら、そのうち暑く感じるようになるはずである。
この暑さの源とでもいうべき輻射熱を９９％も反射してしまうのが、ニッケンナウが扱う「リフレクティックス」という遮熱材。アメリカではリフレクティックスを使い、真夏の外気温３８．５℃の中でもエアコンを使用せず、作業員が快適に仕事をしている工場もあるようだ。また日本でも、トヨタ自動車が工場にリフレクティックスを備えたことで話題になるなど、全国的に広がりを見せている。
津野氏によると、新潟でも遮熱材「リフレクティックス」は認識されて、広まりつつあるという。これまでにも、工場や倉庫、書店、店舗などで、施工実績がある。某書店の事例では、同規模の他店と比べ、毎月平均の光熱費が半分に減ったとのことだ。
ちなみに価格は、「上級の断熱材と同じくらい」（津野氏）というから、際立って高価なものではない。また暑さだけでなく、逆に寒さに対しても同じ効果はある。
地球規模で温暖化が進んでおり、日本も例外ではない。真夏は、外にいるのが危険なほど暑くなることもある。経営者にとって、工場の熱中症対策などの作業環境の改善は、至上命題だ。また併せて、光熱費（空調費）を削減できれば大きなコスト改善ができるし、ＣＯ２を削減できれば環境に配慮した企業の一員にもなれる。
「でも、まだまだ世の中は断熱材ばかり。断熱材を無下にするつもりはないが、省エネルギーで室内を快適に過ごすには、リフレクティックスを入れた方がはるかに良い。これをもっと伝えていきたいし、遮熱材が広く世に役立つ余地は大きい」。津野氏は、力強く語ってくれた。
ニッケンナウでは、リフレクティックスの販売と施工工事を行っている。建物の用途を問わず、暑さ・寒さや空調光熱費にお悩みであれば、一度リフレクティックスについて伺ってみるとよいだろう。
※リフレクティックスは、アメリカのリフレクティックス社が生産し、株式会社佐武（福島県安達郡本宮町）が総輸入元となります。
社内には遮熱材「リフレクテックス」を施工してあるが、真夏でもエアコンをかけず、涼しく快適だったという（意図的に見える化しているが、実際の施工では壁面の中）
ニッケンナウ株式会社 津野克己代表取締役
【ニッケンナウ株式会社 概要】
創業／昭和４９年
代表取締役／津野克己
事業内容／
建築工事、設計ならびに施工の請負、および委託
不動産の売買、賃貸借ならびに仲介、管理
住所／新潟市中央区女池神明３－７－６
電話／０２５－２８５－２０９０
Webサイト／http://www.nikken21.com/
