新潟経済社会リサーチセンターがキャッシュレス決済に関するアンケート調査を実施

多種多様なキャッシュレス決済が存在

10月開始のキャッシュレス・消費者還元事業に先立ち、新潟経済社会リサーチセンター(新潟市中央区)は9月上旬から下旬にかけ、新潟県内の勤労者など2,000人(有効回答1,492人)に対し、県内キャッシュレス決済利用動向を把握するため、アンケート調査を実施した。キャッシュレス・消費者還元事業とは、消費税が引き上げられる10月1日から9か月間、対象となる中小の小売店や飲食店等で、クレジットカードや電子マネー等を使って代金を支払うと、最大で5%分のポイントが戻ってくる政府の取り組みだ。

調査の結果、「この1年間でキャッシュレス決済を利用した」割合は83.0%となっており、新潟県内でもクレジットカードを中心にキャッシュレス決済が広く利用されていることがうかがえる結果となった。具体的な利用状況としては(複数回答)、クレジットカードの割合が78.1%、カード型の電子マネー(Suica、WAON等)が33.2%、QRコード決済(PayPay、LINE Pay等)が15.5%、非接触型決済(Apple Pay、Google Pay、モバイルSuica等)が9.3%、デビットカードが3.1%となっている。

キャッシュレス決済を利用している理由は、「利用時にポイントや割引サービスを受けられるから」が60.2%と最多であり、次いで「支払いがスムーズにできるから」が55.8%、「小銭を使わなくても済むから」が28.1%などとなった。

また、キャッシュレス決済の今後の利用意向については、「増やしたい」と「やや増やしたい」を合わせた「どちらかと言えば増やしたい」の割合が4割を超えたことなどから、キャッシュレス決済の利用は今後も緩やかに増えていくとみられる。今後、利用したいキャッシュレス決済の具体的な手段については(複数回答)、クレジットカードの割合が61.5%と最も高く、次いでQRコード決済の割合が33.8%、カード型電子マネーの割合が30.1%となっており、カードのみならずスマートフォンを用いたキャッシュレス決済も増えていくとみられる。

なお、この1年間で「キャッシュレス決済を利用しなかった」と回答した人に、この理由について尋ねたところ(複数回答)、「お金を使いすぎるかもしれないから」の割合が33.3%と最も高く、次いで「セキュリティが不安だから(情報漏洩、不正利用など)」が29.9%、「利用方法がよくわからないから」が29.5%などとなった。キャッシュレス決済は、ポイント付与や割引サービス、現金を持ち歩かなくても良いといった複数のメリットがあるものの、使い過ぎや悪意のある第三者による不正利用などのリスクもあることから、利用者にはお金やセキュリティに対する知識や判断力が求められるだろう。

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