新潟水俣病第5次訴訟が6年を迎えるなか、早期救済を訴える街宣が新潟市中央区で開催

早期救済と問題解決を求める新潟水俣病阿賀野患者会

新潟水俣病共闘会議や新潟水俣病阿賀野患者会、新潟水俣病弁護団は11日、新潟市中央区内で、新潟水俣病第5次訴訟(ノーモア・ミナマタ第2次訴訟)が提訴から6年を経過したことを受け、チラシを配ったり横断幕を掲げたりするなどして、被害者の早期救済と問題解決の必要性を改めて訴えた。

新潟水俣病第5次訴訟は2013年12月、原告である新潟水俣病被害者22人(現在の原告総数147人)が国と昭和電工を相手に提訴した裁判。この日は、新潟水俣病第5次訴訟原告団の団長を務める皆川榮一氏や新潟水俣病弁護団の団長を務める中村周而氏、新潟水俣病共闘会議の幹事長を務める高野秀男氏らが裁判の現状を訴えるとともに、市民に理解と支援を求めた。

新潟水俣病第5次訴訟原告団の団長を務める皆川榮一氏は、「私ども原告団は平均年齢71歳を超えており、一刻も早い救済を望んでおりますが、国や昭和電工は引き延ばしを図っています。水俣病の被害者たちはこの60年間、頭の痛みや耳鳴り、手足のしびれといった様々な痛みに耐えてきました。生きているうちに、この裁判を終わらせたいのです」と訴え、新潟市民に理解と支援を求めた。

新潟水俣病第5次訴訟原告団の川村榮一団長

続いて、新潟水俣病弁護団の団長を務める中村周而氏は「裁判はこれから7年目に入りますが、1日も早い解決が必要です。既に、原告のうち13名が亡くなり、この他の方々も高齢に伴う問題から、法廷に足を運ぶことができなくなっています。市民の皆様には変わらぬ支援をいただきたく思います」と述べた。

新潟水俣病弁護団の中村周而団長

最後に、新潟水俣病共闘会議の幹事長を務める高野秀男氏は「水銀被害は日本だけではなく地球規模で広がっている重要な問題です。水銀は極めて毒性が高く、特に胎児や乳幼児に大きな健康被害をもたらします。子や孫が住みやすい豊かな環境づくりが優先される社会を、皆さんとともに作っていきたい」と締めくくった。

新潟水俣病共闘会議の高野秀男幹事長

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