糸魚川大火から5年を前に駅北地区で初めて大規模火災対応訓練が実施される
新潟県糸魚川市で平成28年12月22日に住宅など147棟が焼失した糸魚川大火から5年となるのを前に、19日、被災した糸魚川市駅北地区で初めて大規模火災対応訓練が実施された。糸魚川市、糸魚川市消防本部の主催。
この日は、消防関係者や住民など約210人が参加したほか、消防車両など32台が出動した。訓練は5年前と同じ場所から出火し、風によって燃え広がるという想定で行われた。
糸魚川市消防本部などによるホースによる放水のほか、はしご車からの放水などが行われ、冷たい雨が降る中、詰めかけた大勢の住民が訓練の様子を見守っていた。そのほか、軽量であるホース筒先の径40ミリ(通常は50ミリや65ミリ)を使用して放水する場面も見られた。
訓練の閉会式の挨拶で、糸魚川市の米田徹市長は、「5年が経過し、このような立派な復興ができた。駅北広場のキターレには200トンの貯水槽があるなど体制を整えている。市民と一体となって連携を取りながら、二度と大火を起こさないという目標に向かって取り組んでいきたい」と話した。
来賓の高鳥修一衆議院議員は「私は5年前の大火の時はすぐ糸魚川市に駆け付け、当時の安倍晋三総理にお願いした。結果として、被災者生活再建支援法が火災として初めて適用され、義援金が支給された」と挨拶した。
また、来賓の梅谷守衆議院議員は「糸魚川はすでに防災の取り組みでは全国のトップランナーだと感じた。全国のモデル都市として、日本に誇る糸魚川市になることを期待している」と話した。