県立新潟医学校創立の礎となった外国人医師4人の顕彰碑除幕式が新潟市中央区で開催
新潟の医学史を顕彰する会は12日、新潟市中央区内で、県立新潟医学校創立の礎となった外国人医師4人の顕彰碑の除幕式を開催した。参加者は新潟市内の医療関係者など総勢約30人。
新潟の医学史を顕彰する会は新潟開港150周年という節目の年を迎えるに当たり、医学関係者だけでなく一般市民にも周知されるように、近代医学を新潟に伝えた外国人医師に関するガイドブックを製作。さらに、彫刻家であり新潟中央短期大学教授を務める村木薫氏の協力を得て、今回の除幕式にこぎつけた。
この日は、急遽欠席となった来賓の新潟市長を務める中原八一氏に代わり、新潟市政策企画部次長を務める水野氏が祝辞を代読し、「県立新潟医学校の創立の礎となった4人の外国人医師の顕彰碑が、新潟開港150周年という節目の年に、新潟医師会館に設置されたことを心から喜びを申し上げます」と挨拶した。
この後、除幕式は、中原市長の代理である水野次長や新潟県医師会長を務める渡部透氏、新潟大学医学部長を務める染谷俊幸氏、新潟の医学史を顕彰する会顧問を務める蒲原宏氏の立ち会いで行われた。
村木教授が手掛けた顕彰碑は、4人の外国人医師たちが西洋と新潟を結ぶ架け橋となって近代医学を広める礎となったことを表現するため、架け橋をモチーフとした石碑に4人のレリーフがはめ込まれた造形となっている。外国人医師の名前は赴任した順に、フランス人医師のヴィダル、オランダ人医師のヘーデン、フォック、ホルテルマンの4人。村木教授は「県立新潟医学校の跡地に所在する新潟医師会館の中で、この顕彰碑は、新潟医学会が将来にわたって人々に寄与していくことを見守るシンボルであり続けてほしい」と製作者としての想いを語った。
祝賀演奏が催された後、新潟の医学史を顕彰する会の会長を務める丸山友裕氏には、渡部会長から感謝状が手渡された。
なお、丸山会長は、新潟の医祖と言われる丸山元純氏から数えて、9代続く医師の家系に属する。さらに、丸山会長は新潟市西区で皮膚科まるやまクリニックの院長を務めるだけでなく、祝賀演奏では夫婦で演奏を務めるなど多才な人物であり、YouTubeには演奏した動画を配信する自身のチャンネルを開設している。