燕市で11月の大気中のトリクロロエチレン濃度が基準値を超過

新潟県は17日、毎月行っている「大気中のモニタリング調査」において、調査地点1か所(燕市蔵関)で、大気中のトリクロロエチレンが基準値を超えて検出された、と公表した。基準値130μg/立方メートルに対し、トリクロロエチレンの濃度は170μg/立方メートルだった。

ただ、この基準値は、行政上の目標であり、ただちに健康に影響を及ぼす値ではない。また、環境基準が達成か未達成かは、年平均値をもとに算出しているため、今回の調査結果だけで環境基準が未達になることもないという。

トリクロロエチレンは、金属加工部品の脱脂などに使われる。健康への影響:中枢神経への障害、肝臓腎臓への障害、呼吸機能低下を及ぼすと言われているほか、腎臓がんのリスクが増加すると言われている。

 

なお県では、環境基準の達成に向けて、以下の取り組みを行っている。
・県央地域の使用事業場に対する立入検査を強化し、使用状況や操業上の異常などの聞き取りを行い、排出抑制の指導を行っている。
・現在策定中の「自主的取組ガイドライン」に具体的な取り組みを反映させるため、使用事業場にアンケート調査を実施した。
・使用事業場にアドバイザーを派遣し、提案された取り組みによる効果を検証するモデル事業を実施する。
・現在、「新潟県トリクロロエチレン排出抑制検討会」を設置し、ガイドラインの策定を含めた効果的な排出抑制対策について検討中。

 

【関連記事】
新潟県内の大気中モニタリング調査地点1か所でトリクロロエチレンが基準値を超えて検出(2019年6月6日)
https://www.niikei.jp/17597/

【関連サイト(県ホームページ)】
7月の大気中のトリクロロエチレン濃度が基準値を超過しました
https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/kankyotaisaku/1356924978953.html

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