新潟県が東邦大学、杏林大学および新潟県厚生農業協同組合連合会と、医学部地域枠に係る協定を締結

(左から)松本晴樹福祉保険部長、花角英世知事、東邦大学の高松研学長、盛田俊介医学部長、吉原彩医学教育センター講師

新潟県は22日、東邦大学(東京都大田区)と、杏林大学(東京都三鷹市)および新潟県厚生農業協同組合連合会(JA新潟厚生連 新潟市中央区)との間で、「医学部地域枠に係る協定」を締結し調印式を行った。本協定は、新潟県内の医師不足や地域偏在の解消し、安定的な地域医療の確保を図るために各大学に新潟県地域枠を設定するもので、初年度となる2022年度から新潟県地域枠の募集が各大学で行われる。

東邦大学との調印式において花角知事は、「新潟県地域枠の定員5人のうち既に3人が推薦にて選抜されたと聞き、ほっとしており、感謝を申し上げたい。残る2人はこれからの一般入試で選考されるとのことで、是非志をもった学生に挑戦してもらいたい」と話した。

東邦大学からは高松研学長、盛田俊介医学部長、吉原彩医学教育センター講師らが調印式に出席。高松学長は、「本学は臨床医として現場で活躍できる学生を育成することに力をいれてきた。地域枠によって現場で実践する場をもらった。10年後、20年後の地方を支える人材を育成していきたい」と話した。

協定書に署名する新潟県の花角英世知事(写真左)と、東邦大学の高松研学長(写真右)

(左から)JA新潟厚生連の五十嵐正德代表理事専務、松本晴樹福祉保険部長、JA新潟厚生連の田中納次代表理事理事長、花角英世知事、杏林大学の大瀧純一学長、黒田幸司医学部事務部長

続いて行われた杏林大学およびJA新潟厚生連との調印式では、杏林大学から大瀧純一学長、黒田幸司医学部事務部長、望月宜邦医学部事務課長が、JA新潟厚生連からは田中納次代表理事理事長、五十嵐正德代表理事専務、渡辺公彦人事部長が出席した。

杏林大学の大滝学長は、「本学は救急救命に力をいれている特徴があり、どんな時でも断らない医療を伝えている。そういった医師としての物の見方を、地域枠の学生にも学んでもらうことで、地域の医療を支えていきたい」と話した。

一方、JA新潟厚生連の田中理事長は、「新潟県内で14病院を展開しているが、医師不足が喫緊の課題だった。そんな中での地域枠の連携には感謝しており、今後は地域医療における医師の養成を、連携を密にして対応していきたい」と話した。

花角知事は「杏林大学における地域枠の設置、そしてJA新潟厚生連に修学資金の増額を引き受けていただいたことに感謝を申し上げる」と話し、続いて杏林大学が救命救急に力をいれているという点に触れ「新潟県にぴったりの大学と締結ができた。新潟県では県央基幹病院の開院準備を進めているところであり、そういった中で断らない救急が求められてくる。まさにそのような教育の中で育ってきた学生にぜひ担ってもらいたい」と話した。

協定書へ署名する新潟県の花角英世知事(写真中央)、杏林大学の大瀧純一学長(写真右)、新潟県厚生農業協同組合連合会の田中納次代表理事理事長(写真左)

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