長岡市の中学生による教員用サーバー不正アクセス・成績表改ざんについて学校が会見
「生徒や保護者、卒業生や関係する方々に大きな不安を与え、改めておわび申し上げたい」
18日に明らかになった、長岡市の中学校に通う男子生徒が教員用のサーバーに不正アクセスし、成績表を改ざんしたことで書類送検されていた事件。これについて19日、男子生徒が通う学校が新潟市で記者会見を開き、その手口などについて明らかにした。
学校によると、男子生徒が教員用のサーバーにアクセスするきっかけは、6月中旬頃。男子生徒が学校の委員会活動の準備をしていた頃で、同準備の中で普段は使わせていない教員のパソコンを、男子生徒に使わせたとのことだ。
その場は教員立ち合いのもとでパソコンを使わせたとのことだが、男子生徒は教員がその場を数分離れたすきに、サーバーにアクセスするIDアドレスをメモ。男子生徒は、あとで別のパソコンを使ってサーバーにアクセスしようとしたという。
さらに、教員用のIDとパスワードについて、男子生徒自身がインターネット上で探し入手した解析用のプラグラムを使って入手。自分のスマートフォンに入れた遠隔操作用アプリを使い、学校のタブレットを遠隔操作することで、教員用のサーバーにアクセスしていた。
男子生徒は事件が発覚する10月までの間に不正なアクセスを繰り返し、学校行事の写真を友人に送るなどの行為をしていたとのことだ。また「少しでも親に成績をよく見せたい」という動機から自身の成績表を改ざんし、それをプリントアウトしたものを、本来保護者に渡すべき学校から受け取った成績表と差替えて、保護者に渡していたという。
一方で、男子生徒は全生徒の成績表が見て改ざんできる状態となっていたが、改ざんしたのは男子生徒本人のみとのこと。また男子生徒が友人に送っていた写真については、LINEなどを通じて友人間で渡っていった経緯はあったが、SNSなどを通じたそれ以外への流出はないという。
学校によると男子生徒は動機について、「好奇心が勝り、続けてしまった」と語っている。また「これから自分ができる最善のことをしていきたい」とも語っており、十分反省しているとのことだ。
学校は今回の事件について、「生徒や保護者、卒業生や関係する方々に大きな不安を与え、改めておわび申し上げたい」と謝罪。また事件を受けて、「教材・備品の管理の徹底」「教員が安全にデータを管理する運用の徹底」「個人情報保護と情報カリキュラム研修の実施」「技術ネットワークの見直し(教師用と生徒用のサーバーの完全分離など)」「生徒への指導」について見直した再発防止策を、既に進めているという。