農業に特化したマッチングアプリ開発のKamakura Industries(株)(神奈川県)と新潟市園芸作物販売戦略会議ら3者が連携協定を締結

(左から)Kamakura Industries株式会社原雄二社長、新潟市の中原八一市長、新潟みらい農業協同組合経営管理委員会村木宏栄副会長、新潟雇用労働相談センター石尾雅樹センター長

新潟市の中原八一市長が会長を務める新潟市園芸作物販売戦略会議は27日、農業分野に特化したマッチングアプリを開発するKamakura Industries株式会社(神奈川県)、ならびに新潟雇用相談センター(新潟市中央区)の3者による連携協定を締結した。協定により労働力不足に悩む園芸農家の労働力の確保を支援し、園芸作物の生産拡大と新たな販路開拓に繋げていくという。

ITベンチャーのKamakura Industriesが開発したスマートフォンアプリ「1日農業バイトdaywork」を活用したマッチングサービスを、新潟みらい農業協同組合(JA新潟みらい)が県内で初めて実施し、園芸農家と求職者を結ぶ新たな求人方法として取り入れていく。新潟雇用相談センターは、JAおよび生産者への説明会やセミナーを行い、雇用に関する重要ポイントを周知するとともに、来所対応や電話・LINE等でタイムリーな相談に応じる役割を担う。

スマートフォンアプリ「1日農業バイトdaywork」は、農家から集めた求人情報を、「1日単位で働きたい」などのさまざまな働き方を希望する求職者に情報提供をし、マッチングをサポート。地方で農業を体験してみたい、本業を持っているけれど休日だけ働きたいなど、多様なニーズに対応した「副業」として働ける仕組みを提供している。現在全国の約70のJAで導入が進んでおり、マッチングの実績は、2019年度が4,410人、2020年度が1万6,493人、2021年度(24日時点)が4万1,572人と年々増加している。

新潟市の中原八一市長は、「働き方改革により、多様な働き方が生まれてきている。スマートフォンアプリを使って『1日でも働ける』という仕組みにより労働力が確保できるということで、園芸作物の増産を図りながら新潟市の園芸振興を図っていきたい。農業情勢が厳しい中で、新潟市と生産者の連携を強化して一体となって取り組んでいきたい」と話した。

新潟市内4つのJAのうち、先行して実施することになるJA新潟みなみの経営管理委員会村木宏栄副会長は、「農家の仕事は天候が相手のため、予定した作業が予定どおりに進まない、一日でもいいから何とか人手が集められないか、そんな声が農家から出ていた。そんな矢先にこのような協定が結ばれ、大きな期待を持っている。組合員みなさんに周知いただけるようPRしていきたい」と話した。

Kamakura Industriesの原雄二社長は、「生産者にとっては、ピンポイントで労働力を得ることができることがメリット。働く人にとっても、副業として収入を得るだけではなく、例えば普段デスクワークをしている人が体を動かし、自然と触れ合って、優しい農家さんと出会うことで、第二のふるさととなるような関係性を地域の中でつくってほしい」と話した。

27日の協定締結後より求職者からの申込みが開始となり、アプリを介した園芸農家と求職者とのマッチングがスタートとなった。

連携協定に調印する様子

新潟市の中原八一市長

新潟みらい農業協同組合経営管理委員会の村木宏栄副会長

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