帝国データバンク新潟支店が、2019年の新潟県内の企業倒産の集計結果を公表

2014年以来5年ぶりに倒産件数が減少

帝国データバンク新潟支店は9日、2019年の新潟県内の企業倒産の集計結果(新潟県企業倒産集計2019年報)を公表した。それによると、倒産件数は73件で、前年比で7件減少した。倒産件数が減少したのは2014年以来5年ぶり。負債総額は118億3000万円で、こちらも前年比50億1500万円減少した。

業種別では製造業が19件で最多で、小売業17件、サービス業15件、建設業13件、卸売業5件、運輸・通信業2件、不動産業・その他1件が続いた。前年比で増加したのは、製造業、小売業、その他。建設業は人手不足を背景とする下請け業者不足を追い風に、倒産件数は2年連続で減少した。

倒産の主因では、販売不振が66件、業界不振が1件。その他が6件だった。

規模別では、負債額5000万円未満が25件、5000万円以上1億円未満が16件、1億円以上5億円未満が26件、5億円以上10億円未満が6件だった。10億円以上の大型倒産は発生しなかった(前年は3件)。

態様別では破産が63件、特別清算が10件だった。

業歴別では、3年未満が5件、3年から5年未満が4件、5年から10年未満が4件、10年から15年未満が4件、15年から20年未満が9件、20年から30年未満が8件、30年以上が39年だった。

主な倒産企業は以下の通りだ。

(株)創栄(飲食業、負債額7億4600万円)
(株)あいでん(飲食料品小売業、同6億7200万円)
ローザヌテキスタイル(株)(繊維工業、繊維製品製造業、同6億6400万円)
(株)サンゴマート(飲食料品小売業、同5億8700万円)
柏田屋(繊維工業、繊維製品製造業、同5億7000万円)
栗原レミコン(株)(窯業・土木製品製造業、同4億9000万円)
(株)OTOGIコーポレーション(飲食料、同4億6400万円)
(株)飯山(金物卸売業、同4億900万円)
(株)アイト(老人福祉施設、同4億円)
新栄運送(株)(運輸業、同3億9300万円)

一方、5年ぶりに減少した企業倒産だが、2019年4月以降は前年同月比でプラスに転じており、2019年ベースでは増加になることが予想されるという。また企業収益を取り巻く環境が厳しさを増すなかで、人出不足感に弱まる気配はみられず、企業のコストアップ要因となるほか、事業継続の阻害要因ともなりつつあるという。

不透明な海外情勢の企業業績への悪影響も懸念され、2020年は増加傾向をたどる可能性が高いという。

新潟県企業倒産集計2019年報より

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