新潟県内2地点で昨年12月、トリクロロエチレン濃度が基準値を超過
新潟県は15日、毎月行っている「大気中のモニタリング調査」において、昨年12月に調査地点2か所(燕市の燕及び殿島)で、大気中のトリクロロエチレンが基準値を超えて検出された、と公表した。基準値130μg/立方メートルに対し、燕のトリクロロエチレンの濃度は440μg/立方メートルで、殿島のトリクロロエチレン濃度は210μg/立方メートル。
ただ、この基準値は、行政上の目標であり、ただちに健康に影響を及ぼす値ではない。また、環境基準が達成か未達成かは、年平均値と基準値との比較によって判断されるため、今回の調査結果だけで環境基準が未達になることもないという。燕市では、今回と地点こそ異なるものの、昨年4月と11月にも蔵関でトリクロロエチレンが基準値を超えて検出されている。
トリクロロエチレンは、金属加工部品の脱脂などに使われる。健康への影響としては、中枢神経への障害、肝臓腎臓への障害、呼吸機能低下を及ぼすと言われているほか、腎臓がんのリスクが増加すると言われている。
なお県では、環境基準の達成に向けて、以下の取り組みを行っている。
・県央地域の使用事業場に対する立入検査を強化し、使用状況や操業上の異常などの聞き取りを行い、排出抑制の指導を行っている。
・使用事業場にアドバイザーを派遣し、効果的な取り組みを提案するほか、提案された取り組みの効果を検証するモデル事業を実施している。
・現在、「新潟県トリクロロエチレン排出抑制検討会」を設置し、ガイドラインの策定を含めた効果的な取り組みについて検討中。
・使用事業場向けのセミナー「中小企業のためのVOC排出抑制セミナー」(主催:経済産業省、共催:新潟県、燕市、燕商工会議所)を1月29日に燕三条地場産業振興センターで開催予定。
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燕市で11月の大気中のトリクロロエチレン濃度が基準値を超過
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【関連サイト(県ホームページ)】
https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/kankyotaisaku/20200115taiki-torikuro.html