新潟県女性議員の会が花角知事に、2020年度予算についての要望書を提出

要望を伝える秋山会長(中央)と花角知事

県内市町村で格差が生まれている項目についての要望も

23日、新潟県女性議員の会が花角知事に、2020年度の新潟県予算についての要望書を提出した。

新潟県女性議員の会は、新潟県内の女性自治体議員で組織される会で、今回花角知事を訪問し要望を伝えたのは、秋山三枝子会長(上越市選出県議会議員・リベラル新潟所属)ら11人。

会としての要望は36項目ある中で、18の重点項目について各会員から花角知事に直接、話がなされた。「医師・看護師等医療従事者不足への対応」や「介護人材不足への対応」といった、広く全国の地方で挙げられる課題に対する要望もあったが、中には新潟県、そして「女性」のテーマからの要望も、随所に聞かれた。

一つを挙げると、「妊産婦医療費助成」。要望を伝えた飯塚孝子氏(新潟市議会議員・日本共産党所属)によると、かつて県が実施していた妊産婦医療費助成の制度は今現在、各市町村において実施されている。ところが所得制限の有無といった制度適用の格差が各市町村に生まれており、例えば所得制限がある新潟市では制度が適用されるのは、妊産婦がいる世帯の1%にも満たないとのこと。飯塚氏は、「ぜひ県を挙げて所得制限の撤廃を。この制度は新潟県が秀でている部分でもあるので、ぜひお願いしたい」と知事に伝えていた。

また広く「男女平等に関する政策」についても、花角知事に要望が伝えられた。長谷川有理氏(小千谷市議会議員・無所属)によると、「内閣府のホームページから、各市町村の女性管理職の割合や審議会の女性委員の割合などが全部見られるようになっている。すると県内の市町村にはバラツキがあり、ぜひ県のリーダーシップのもとに、具体的に弱い部分を指導していただきたい」と述べた。長谷川氏は例として、小千谷市と加茂市が女性の消防士がいなかった状況を挙げたが、この2つの市も2019年に女性消防士が誕生。ただ街として男女平等については進んでいない部分があり、「ぜひ県のバックアップをお願いしたい」と述べていた。

要望を受けた花角知事は、「大変幅広い要望を、しっかり拝見したい。2020年度の予算編成も佳境に入っている中で、要望の主旨をしっかり検討させて頂き、可能なものは取り入れたい」と述べていた。

一方で会長の秋山氏も知事に対し、「知事は『市町村との連携』についてよく述べられているが、ぜひ実際に政策が動いていくように、市町村とは関係を作っていただきたい」と述べ、市町村の政策が県のバックアップのもとに実際に動いていくよう、期待を込めた。

花角知事とのやりとり

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