新潟県が「新型コロナウイルスに関連した肺炎に関する情報連絡室会議」を開催
「冷静な対応」を県民に呼び掛け
24日、県は新型コロナウイルスに関連した肺炎に関する情報連絡室会議を開催した。
会議は昨年12月以降、中国武漢市で発生が報告されている新型コロナウイルス関連肺炎について、関係課の情報共有を図るために行われたもの。同感染症は24日朝の時点で、中国国内での感染者が830人、死者が25人。また日本国内でも24日、武漢市在住の旅行者に感染症の症例が報告された(日本国内での感染者は計2人)。
国は感染症が国内に広まる水際対策として、空港でのサーグラフィー等による発熱確認の他、航空機内での健康カードの配布、および咳や発熱といった症状の自己申告を呼び掛けを継続中。県ではその周知を、ホームページによって実施中。
また県では医療機関に対し、新型コロナウイルスに感染した疑いのある患者がいた場合、保健所への報告と確定診断のための検体の採取を依頼するなどの、国内感染拡大防止に向けた対策を行っている。一方、感染者に県が取る対応としては、入院勧告や感染症法に基づいた、接触者への健康診断の実施等が考えられるという。
国及び県は、国民への情報提供も実施中。国では厚生労働省や外務省ホームページにより、県では県ホームページにより、それぞれ渡航者への注意喚起が行われている。24日現在外務省は、武漢市への感染症危険情報をレベル2(不要普及の渡航は止めてください)としている。
一方では24日、WHOが、感染症は「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)※」には該当しないと発表した。理由として新型コロナウイルスへの感染が、持続的にヒトからヒトへと感染していった明らかな証拠がないことがあげられるが、県ではこうした発表も受けて、「冷静な対応」を県民に呼び掛けた。対策として大事なことは、例年この時期に流行するインフルエンザへの対策と同様、手洗いやうがいの励行や咳エチケットだという。
※国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)
WHOが定める保険規則(IHR)における次のような事態をいう。
(1)疾病の国際的拡大により、他国に公衆の保険上の危険をもたらすと認められる事態
(2)緊急に国際的対策の調整が必要な事態
(新潟県危機対策課、健康対策課の資料による)
【関連サイト】
・首相官邸「令和2年1月24日 新型コロナウイルスに関連した感染症対策に関する関係閣僚会議」
・厚生労働省
・新潟県「中華人民共和国湖北省武漢市における新型コロナウイルス関連肺炎の発生について(令和2年1月24日更新)」