帝国データバンク新潟支店は、「新潟県内企業メインバンク動向調査(2021年)」の調査結果を公表、第四北越銀行のシェアが56.50%とトップ
帝国データバンク新潟支店は、「新潟県内企業メインバンク動向調査(2021年)」の調査結果を公表した。
2021年10月末時点の企業概要データベース「COSMOS2」(約147万社収録、特殊 法人・個人事業主含む)をもとに、企業が「メインバンク」と認識する金融機関を分析した。一企業に複数のメインがあるケースでは、各企業が最上位として認識している金融機関をメインバンクとした。調査は昨年1月に続き13回目となる。
調査結果(要旨)によると、第四北越銀行のシェアが56.50%とトップで、1万7,537社が同行をメインバンクと認識した。業種別では、すべての業種で1位「第四北越銀行」、2位「大光銀行」と上位2行が独占した。売上規模別にみると、「5,000万円未満」から「10〜50億円未満」までの各売上規模で、1位「第四北越銀行」、2位「大光銀行」。「50億円以上」では、1位「第四北越銀行」、2位「みずほ銀行」、3位「三菱UFJ銀行」「新潟県信連」とメガバンクが上位にランクインした。
一方、2021年1月に第四銀行と北越銀行の県内上位2行が合併し、シェアは過半数を超えたが、全国に目を向けると都道府県別で「シェア過半数」の金融機関は20行にあり、今後の統 合予定も加えると22行にのぼるという。
また地域を越えた金融機関の連携も加速していて、千葉銀行や第四銀行(当時)などを中心に発足し、現在、地銀最大規模のアライアンスとなった「TSUBASA アライアンス」では、DX (デジタル変革)やSDGs (持続可能な開発目標)など重要課題への取り組みも強化しているという。
企業経営に目を向けると、コロナ禍の業績不振に陥った企業を中心に、いわゆるゼロゼロ融資による資金繰り支援が展開された。今後、その返済を含めたコロナ対応の出口戦略への対応が重要になる。他方、後継者問題や人材育成、DXや脱炭素社会への対応など、資金繰り以外の企業経営の課題も急速に表面化。個別企業の抱えるそれぞれの課題に寄り添うことが金融機関の大きな役割になっているという。