「ものづくり・科学フェア」がアオーレ長岡でスタート

 

子どもたちに長岡のものづくりへの楽しさ伝え、興味喚起をワークショップなどを通して新潟県長岡市に息づくものづくりの楽しさなどを感じてもらうイベント「ものづくり・科学フェア」が1日、アオーレ長岡(長岡市)で始まった。フェアは、長岡市内企業がブースを出展する「長岡ものづくりフェア2020」、県内の大学や企業が理科の実験などのメニューを携えた「せいしょうねんのための科学の祭典」、県内伝統工芸士らが参加する「新潟県伝統的工芸品展」の3つで構成する。会期は2日まで。

およそ40のブースからなる長岡ものづくりフェアでは、今回、工場で生産活動をした際に出た端材やスクラップをリメイクして新しく生まれた製品を即売する「アップサイクルフェア」を開催。アルミ合金鋳物を生産する株式会社アルモ(長岡市)は合金製「ぐい吞み」3種類を出店した。この合金は、同社が鉄道車両用網棚などを製造した際に出たスクラップを再度溶かして作られたものだ。ほかにも、木材の端材のリメイク品やアクリル端材の販売をする企業もあり、長岡にはアップサイクルの考え方が着実に浸透しつつある。

アップサイクルフェアで発売されているアルモのぐい呑み

フェアで今回初開催した企画が「メイカーズながおか」だ。これは、「メイカー」、つまり製造業とまではいかなくても、ものづくりをするのが好きな個人らが、自分で作ったものを披露する場。県外では「Maker Faire Tokyo」などのイベントが開かれ、海外でも同様の催しが実施されるなどものづくりのムーブメントとして存在感が高まっている。長岡技術科学大学OBで株式会社CuboRex(キューボレックス、長岡市)社長を務める寺嶋瑞仁氏は、汎用クローラモジュール「CuBase(キューベース)」を出展した。これは、クローラ(無限軌道)機構にモーターを内蔵し、災害現場で救出活動などに使う作業機械やロボットなどへの応用が期待される。3.5kgと軽く、1人で持ち運びできる。何個も組み合わせて連結できる。適用可能性が高く寺嶋氏は「2日間の会期中、1社でも購入契約を結べればうれしい」と期待を込めた。

メイカーズながおかで受注を目指すCuboRexの汎用クローラユニット『CuBase』

今回は1日1万人以上の来場を目指している。フェアの事務局を務める長岡市役所の山田哲也工業振興課長は「フェアを通じて子どもたちが楽しみながら長岡のものづくりに興味を持ち、将来は市内の製造業に就職してくれることを望みたい」とした。

ラジオ自作ブースでは、はんだ付けに悪戦苦闘

2日は、展示のほか自作のハンドスピナーの回転時間を競う「全日本製造業ハンドスピナー大戦」も開かれる。

 

こんな記事も

 

── にいがた経済新聞アプリ 配信中 ──

にいがた経済新聞は、気になった記事を登録できるお気に入り機能や、速報などの重要な記事を見逃さないプッシュ通知機能がついた専用アプリでもご覧いただけます。 読者の皆様により快適にご利用いただけるよう、今後も随時改善を行っていく予定です。

↓アプリのダウンロードは下のリンクから!↓