新潟県の花角英世知事が定例会見、「医療のひっ迫が懸念される」
新潟県の花角英世知事は19日、新潟県庁で定例会見を開いた。佐渡金山の世界遺産認定についての取り組みや、「まん延防止等重点措置」を国に申請したことなどについて語った。
佐渡金山の世界遺産認定までの取り組みについて、「国は『国の方で総合的な検討を行う。直ちに推薦ではない』と言っている。何を検討しているのかや推薦をいただけるのも今もって分からない状況だ。何を検討しているのかはっきり説明してもらいたい。国も『佐渡の世界遺産の実現を目指す』と言っている。仮に韓国が戦時中の徴用工の扱いなどで不適当だと言っていることを国が考慮しているのであれば、ユネスコの中で事実に基づいて議論を行えばいい。江戸時代の世界に類を見ない金山を運営したことに価値があると認められたので、戦時中のことは全く関係がないと申し上げたい。国には何を考えているか説明してもらいたい。時間が2週間足らずなので、早く答えを出してもらいたい」と話した。
「まん延防止等重点措置」を国に申請したことについて、「急激な感染者の増加について、医療への影響が心配される。母数が増えることは体制の能力を超える可能性が高いので、県民には行動を自制してもらう。事業者にもピークを残り超えるまでご協力をいただきたい。現在、20代や30代が感染者の3分の2だが、今後、高齢者に広がっていったときには医療のひっ迫が懸念される」と話した。
さらに、「リスクが高いのは、マスクを外している場面だ。つまり、食事の場面だが、お酒が入ると声が大きくなり、飛沫も多くなる。一方で、飲食店の営業ではお酒がないと難しい面もあると思うので、にいがた安心なお店応援プロジェクト認証店のみ20時まで認めることにする」と話した。
一方、10日に亡くなった新潟市出身の漫画家、水島新司さんについては、「新潟市がアニメ王国と言われるようになったが、その中でもひときわ際だつ人だった。活性化や知名度に貢献していただいた。私も『ドカベン』を見ていた」と話した。
新潟のつかいかたャンペーンを実施することについては、「大都市から地方へ人が流れ出している中にあって、新潟県が働く場所として、住む場所として新潟を選んでいただきたい。端的に言えば、人口減少問題の対応でもあり、UIターンや移住・定住の促進ということになる。特に若い世代にUIターンに関心を持ってもらうために、『新潟のつかいかた』というサイトを運営しているが、もっと関心をもってもたいということで今回キャンペーンを展開する。新潟県長岡市出身のDJ松永さんをアンバサダーとして起用して、サイトを知ってもらうための取り組みを始める。松永さんの影響力や発信力を最大限に活用していきたい」と話した。