新潟県上越市の飲食店などで「雪室グルメフェア」が今月29日まで開催中
上越市の飲食店などで雪室野菜などを使った料理を提供する「雪室グルメフェア」(雪室推進プロジェクト主催)が2月29日まで同市内33店舗で開催されている。これまで年2回のペースで開催し、今回が7回目。新規参加店は5店舗となる。雪室商品は玉ねぎや人参、じゃがいもなど野菜のほか、日本酒や和牛、コーヒー、抹茶などもあり、主催者は「雪室という雪国の文化を知ってほしい」と話している。
同プロジェクト(松本成徹代表)はこれまで、2月、8月の客足が比較的落ち込む時期に年2回実施してきた。昨夏は同市内に工場があるエスビー食品(本社東京都)の協力のもとカレー企画を実施した。
今回は雪室野菜の料理や商品の販売が18店(うち5店舗が新規参加)、これに昨年11月から同市内で展開している15店の「雪室酒かすラーメン」を加えて、全33店舗で雪室メニューが楽しめる。
雪室とは上越市に昔から伝わるいわば天然の冷蔵庫であり、倉庫などに雪を貯め、夏まで保管するという雪国の知恵だ。甘味のアップや味がまろやかになったり、鮮度も保たれたりするなど効果は高い。上越市のワイナリー、岩の原葡萄園でも雪室貯蔵をしていることで有名だ。
今回のメニューでは、同市安塚区の雪室で保管している野菜などを使い、レストランでグラタン、カレー、シチュー、コロッケなどを提供。そのほか、物販では雪室抹茶を使用したプリンやクッキー、雪室貯蔵酒(日本酒)、雪室和牛のカレーなどもある。
先行して展開しているラーメン企画は同市内の15店が参加。酒かすや雪室食材を使ったもので、昨年2月に続き、今回が第2弾。前回は3か月で約2万1000食売り上げたという好評企画で、今回は全回より一店舗増えて15店で展開している。
また、2月初旬から2月末まで、上越妙高西口の商業施設フルサット内のレジレスストア「デベロッパーズ・アイオーカフェ」にて雪室商品の販売を予定している。
なお、期間中、スタンプラリーを実施している。同メニューを3回食べると、抽選で30人に参加店で使える2000円の食事券が当たるというもの。
雪室グルメフェア事務局の高田本町まちづくりの浅岡哲也さんは「昔は雪下野菜などがあった。雪国の文化として雪室を残してきたい。一定の雪室商品のファンがいる。楽しみにしているというお客さんの声があると参加店から聞いている」と話している。