新潟県農地部長が3日間の行程で上越、糸魚川両市を視察
新潟県の緒方和之農地部長らが7日までの3日間、上越市、糸魚川市の農業法人などを視察している。県関係者によると、緒方農地部長の上越地域の視察は初めてという。6日は上越市の久保田農園の視察や、糸魚川市の法人との意見交換などを行った。あす7日は糸魚川市の新規就農者との意見交換を予定している。
緒方部長の視察は5日の上越市板倉区農事組合法人高野生産組合でスマート農業(水稲)からスタート。その後、同じくスマート農業の清里区グリーンファーム清里(水稲)の視察も行った。
6日は午前中に上越市の久保田農園を訪問したあと、糸魚川市の広域農道の被災箇所(1月1日、2日発生)や、同市の台風19号災害箇所を視察。その後、同市の法人との意見交換を行った。
そのうち、久保田農園では久保田隆重代表から一行が説明を受けたあと、緒方部長が販路開拓や研修受け入れ、雇用などについて質問をしていた。
同園はトマトが主力で、JAのみならず、原信・ナルスへ仲卸を通して販売している。現在のJA比率は50%。また、上越市、妙高市の直売所や東京、神奈川、大阪、愛知などの大都市圏にも販路を持っている。同園は自家製ぼかし肥料により、糖度や皮の硬さなどを重視している。同園によると、比較的酸味があるというぼかし肥料とは、油かすや米ぬかなど有機肥料に、土やもみがらを混ぜて発酵させて作る肥料。人材育成にも積極的で、研修生も年間10人ほど受け入れている。
久保田代表は、「今後は(雪のある冬を含めて)通年雇用をしていかなくてはいけないと思う。70歳の方でも今は通年雇用を求めてくる。若い世代を雇用するにはなおさらだ」と話していた。
一行は、7日は糸魚川市の新規就農者との意見交換を予定している。