「お客のニーズに応えたい」弁慶グループの新たな挑戦
佐渡産の海の幸をはじめ、新潟県の新鮮な魚介をあつかった寿司店を新潟県内外に展開する株式会社弁慶(新潟県佐渡市)は1月14日、弁慶グループ初の蟹専門店「カニカニランド」(新潟市中央区)をオープンさせた。同グループの新店は、2021年7月には新潟市万代シティエリアでオープンした「佐渡 回転寿司 弁慶」(新潟市中央区)以来。弁慶グループ11店舗目となる「カニカニランド」は、新潟ブランド「越後本ズワイ」などが楽しめる数少ない県内の蟹専門店として注目を集めている。
それぞれの店舗に特色を持たせ、お客のニーズに応えるサービスを行う弁慶グループ。蟹専門店「カニカニランド」は、お客の要望や期待に応えることに加え、新潟ブランドを活かしたいという思いから構想が立ち上がり、グランドオープンに至ったという。
目次
◎待望の本格蟹料理専門店がオープン
◎新潟ブランド「越後本ズワイ」をもっと身近に
◎新潟で本格蟹料理専門店をつくる意義
待望の本格蟹料理専門店がオープン
弁慶グループといえば、佐渡沖で獲れた新鮮な魚介類などを使った寿司を提供するお店を展開し人気を博しているが、今回オープンさせたのは同グループ初となる本格蟹料理専門店。
蟹の専門店は新潟県内では珍しく、オープン前から話題となり注目を集めていた。オープン日の1月14日は、11時の開店と同時に客が訪れ、みるみる席が埋まっていった。週末夜の時間帯を中心に、予約が埋まっている状況だったという。
店内には活蟹が入れられているいけすが2槽。いけすの中の活蟹をお客が選び、焼き・茹で・刺身から調理法をリクエストする方式だ。この日は新潟県沖で獲れた新潟ブランドの越後本ズワイや佐渡産の活ズワイ蟹、加えて鳥取産の松葉カニなどが仕入れられていた。
いけすの前には弁慶の小崎和彦代表取締役社長が立ち、お客が選んだ活蟹をすくったり、おいしい蟹の特徴を説明したりしていた。
新潟ブランド「越後本ズワイ」をもっと身近に
新潟県のズワイガニの水揚げ量は全国6位(2019年)。新潟沖で獲れるズワイガニの味や見た目の評価はもともと高かったにも関わらず、ブランドとしてはあまり知られていなかった。そこで「新潟のズワイガニをもっと広めよう」と、新潟越後広域水産業再生委員会が厳しい選定基準を設けて、2017年にブランド化し、新潟ブランド「越後本ズワイ」が誕生した。蟹の色艶の良さ、重さ800g以上、身入り指数38以上など、厳しい基準をクリアした高品質のズワイガニが「越後ズワイ」に認定される。
カニカニランドでは、「越後本ズワイ」をはじめ、日本海で獲れた活きのいいズワイガニが大小用意されており、蟹の重さによって値段が設定されている。いけすの中で元気よく動く蟹をお客が見て楽しめ、自ら選べるという点においても県内ではめずらしく、特徴の一つである。
蟹は高額な食材の一つであり、お店にとって仕入れが特に難しいという。蟹の新鮮さを保つための在庫管理だけでなく、安定的に入手できるルートの確保が必要だが、その点は新潟漁業協同組合からの全面的なバックアップ体制と、佐渡との強いパイプを持つ弁慶グループの強みだという。
新潟で本格蟹料理専門店をつくる意義
「せっかくある新潟のブランドを、食べられるお店があまりなかった。新潟の蟹が食べたいというお客の要望に応えたかった」と小崎和彦社長は話す。
弁慶グループの各店舗に訪れる客から、「新潟の蟹を食べられるお店はないか」と度々尋ねられることがあったが、新潟県内で勧めることができる店が思い当たらない現状があった。「ならば自分たちで蟹専門店をつくって、お客の要望に応えよう」と蟹専門店を出店する計画が立ち上がったという。
オープンのタイミングが新型コロナウイルス感染症の第6波とぶつかり、客足が心配されたが、数週間たった現在までの客入りはまずまず。ビジネスマンや各種会合での活用のほか、記念日に訪れる客や、ちょっと贅沢なランチを楽しむ客も多いようだ。
新潟ブランド「越後本ズワイ」をはじめとした日本海の新鮮な蟹を、いつでも味わうことができる蟹専門店「カニカニランド」。県内のビジネスシーンの利用だけではなく、県外から新潟に観光などで訪れる人の目的地の一つとして、新潟の新しい「場」となることを期待したい。
(文・中林憲司)
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