クーネルワーク(新潟市西区)が運営する通販サイト「新潟直送計画」の昨年の合計流通額が2億3000万円を突破
株式会社クーネルワーク(新潟市西区)は、同社が運営する新潟県内の生産者と全国の消費者をつなぐ通販サイト「新潟直送計画」の2019年の合計流通額が2億3000万円を突破した、と発表した。前年流通額の1億7000万円に比べて35%増となった。県内の各産地からの年間合計発送件数も、前年の3万9874件から25%増となる5万81件となった。
新潟直送計画は、2011年12月にスタートした通販サイトで、新潟から産地直送で県内産品を販売している。専門スタッフが現地取材を行なっており、生産者(販売者)は、ページ作成・商品撮影・客対応・代金回収・集荷配送管理業務などをほとんど行う必要がないほか、最低限のコストでインターネット販売を始めることができる。また3大ECモールと呼ばれる、楽天市場・Yahooショッピング・Amazon上でも販売を行っている。
2019年末時点で参加店舗数は、2018年末比で45%増となる393店舗に到達。さらに今年1月には400店舗を突破したという。
出店店舗の4割は農家で、これまでは個人農家の出品を中心に県内産品の取り扱いを増やしてきたが、昨年からは、地域ブランドを立ち上げるなど、地域産品のPRに注力している県内JAとのタイアップも開始した。具体的にはJA羽茂の「佐渡産おけさ柿」や、JAささかみの「縁玉(枝豆)」などの取り扱いを始めている。
ジャンル別で最も売り上げが多かったのは「果物」で、ジャンル全体で30%の成長となった。なかでも最も注文数が多かったのがル・レクチェで、2019年度は3245件発送した。
2番目に売り上げが多かったのは「米」で、2019年度は、前年度比15.84%増の6827件発送した。品種別では、コシヒカリが69%、新之助が18%、ササニシキが6%となった。新之助、つきあかりなどの新品種が増えるなかでも、コシヒカリの売り上げは27.97%増となった。
2019年度の注文元エリアを集計すると、関東圏(東京・神奈川・埼玉・千葉・群馬・栃木・茨城) からの注文が42.84%となり、新潟県内と関東圏からの注文だけで58.25%を占めた。配送先エリアも、関東圏が44.37%を占めた。
2019年度の注文総数5万81件の発送先エリアを集計すると、県外へ発送された注文件数が4万7466件と全体の94.79%を占めた。このうち自家用途は2万4989件と全体の49.91%となり、新潟にゆかりのある県外顧客が故郷の味を取り寄せるために利用している傾向が見られるという。なお県外からの取り寄せ用途で人気のジャンルは、1位「米」、2位「麺類」、3位「水産物・水産加工品」となった。商品別では、コシヒカリ、へぎそば(小嶋屋総本店)、サーモン塩辛(三幸)など、新潟の定番商品やテレビ放映などで全国的に注目された商品が上位を占めた。
2019年度全体の注文のうち47.76%がギフト利用となっており、県内から県外へ贈られたものが5261件、県外から県外へ贈られたものは1万7216件と「県外へのギフト配送」が多かった。県外へのギフト利用として特に人気があったのは、冬ギフトの定番となるル・レクチェ、へぎそば(小嶋屋総本店)、涼菓 流れ梅(大阪屋)などの商品で、お中元・お歳暮での利用が多いという。