JICAによる中小企業・SDGsビジネス支援事業で新潟県企業の2案件が採択
国際協力機構(JICA)は6日、中小企業・SDGsビジネス支援事業(2019年度第2回募集)に関して、採択した計62の案件を公表した。このうち、JICA東京管轄5県からは、新潟県の2件を含む計7件の提案が採択された。本県以外の5件は埼玉県3件、千葉県1件、長野県1件となっている。
採択された新潟県企業の2案件をみると、1つは、会計ソフトウェアを手掛ける企業「ソリマチ(新潟県長岡市)」がベトナムで展開予定の「農協へのスマート農業導入に係る基礎調査」だ。同社は2005年にベトナムに進出し、自社のノウハウを元にオフショア開発やWEBコンテンツ制作事業に取り組んでいるという。
もう1つは、「食品開発」・「健康・栄養充足」・「分析・研究」といった3つの支援事業を手掛ける「タケショー(新潟市北区西名目所)」がベトナムで展開予定の「ベトナム国における病院・介護施設向け食品の基礎調査」だ。同社は2018年、「日本ハイドロパウテック(長岡市稲保)」と共に、ベトナムのカントー大学との共同研究に関する覚書を調印し、同国の食品加工業の発展に貢献することを目指しているという。
今回の採択案件では、東南アジア、南アジアを対象とする提案が6件採択されており、農業や食品産業振興に向けた独自技術やノウハウの提案であることが特徴だ。加えて、新しい製品やサービスによって途上国の開発課題を解決するイノベーティブな提案が採択されている。
こうした事業は、途上国における日本企業の製品・技術の活用可能性を調査・実証し、企業の海外展開と途上国の開発促進を目指すものだ。また、この事業は2015年の国連サミットで採択されたSDGs(持続可能な開発目標)の達成に貢献することも目指しており、それぞれの案件は各SDGs目標への貢献が期待される。
【提案が採択された新潟県企業の詳細】
●「ソリマチ」
URL/https://www.sorimachi.co.jp/
所在地/〒940-0071 新潟県長岡市表町1-4-24 ソリマチ第3ビル
●「タケショー」
URL/https://www.takeshofood.co.jp/
所在地/〒950-3122 新潟県新潟市北区西名目所5503番地1