新潟県や北陸3県の道路構造物の老朽化状態などを北陸地方整備局が公表
国交省北陸地方は17日、「道路メンテナンス年報 北陸版(新潟県・富山県・石川県)」を公表した。それによると、北陸3県の道路構造物(橋梁、トンネル、道路附属物)の「判定区分Ⅲ」(構造物の機能に支障が生じる可能性があり、早期に措置を講ずるべき状態)は、いずれも全国平均を上回っている。北陸は海岸線が長く、冬期の飛来塩分による塩害の影響を受ける地域が多いほか、凍結防止剤の散布などにより橋梁の損傷程度が大きいことが理由。
具体的には、北陸3県の道路構造物として橋梁が約45,000橋と最も多いが、そのうち「判定区分Ⅲ」は15%であり、全国より5ポイント高い。また橋梁の約9割(約40,000橋)を地方公共団体が管理しているが、建設後50年以上の橋梁の割合は約28%で、10年後には約52%に急増する見通し。
トンネルの「判定区分Ⅲ」は66%で、全国と比べても25ポイントも高い。 道路附属物の「判定区分Ⅲ」は36%で、全国より21ポイント高い。
道路メンテナンス年報
http://www.hrr.mlit.go.jp/road/roukyuukataisaku/index.htm
一方、「道路構造物 損傷マップ(新潟県)」も17日に公表された。
直近(昨年8月に取りまとめ)の「道路メンテナンス年報」で公表されている新潟県内の道路構造物定期点検結果のうち、「判定区分Ⅲ」及び「判定区分Ⅳ」(構造物の機能に支障が生じている。または生じる可能性が著しく高く、緊急に措置を講ずべき状態)となった施設について、地図上に表示したもので、全国で初めて公表したという。
損傷マップに示された施設数は、橋梁4,563箇所、トンネル304箇所、道路附属物632箇所。このうち「緊急措置段階」の全ての施設については、既に各道路管理者が「更新」・「修繕」及び「通行止め」などの措置を行っているという。
損傷マップ(新潟県)
http://www.hrr.mlit.go.jp/road/roukyuukataisaku/index.htm