新潟県五泉市が新年度の当初予算案を発表

五泉市の幹部

(仮称)交流拠点複合施設や市営住宅の建設費を計上。園芸推進の事業も拡大

新潟県五泉市は19日、新年度の当初予算案を発表した。予算の規模は一般会計で248億8200万円(前年同期比2.5%増)、特別会計を含む全体の予算規模で438億6100万円(同3.9%増)。今年度にスタートし令和3年秋のオープン予定の「(仮称)交流拠点複合施設」の建設が本格化することや、市営住宅を建設することから、前年同期比で増額となった。

「安心安全・心豊かに暮らせる“まち”づくり」「夢を育み未来のごせんを支える“ひと“づくり」「ごせんに元気と潤いをもたらす“しごと“づくり」の3つの柱を掲げ、「住んでよかった 住みたいまち 五泉」を目指して行くという。

まちづくりでは、「(仮称)交流拠点複合施設」の建設費(20億3209万円)を計上したほか、市営住宅の建設費(2億3728万円)を計上。市営住宅は、来年度と令和3年度にかけて、5棟(24戸=単身者向け12戸、子育て世帯向け12戸)を建設する予定で、このうち新年度に2棟(12戸)を建設する。既存の市営住宅は、その多くが郊外にあり築40〜50年と老朽化していることから新築するもの。「中心市街地に建設する」(伊藤勝美市長)という。

また、町内会などが行う防犯カメラの設置費用を助成する「防犯等対策事業」(100万円)、全公用車に計画的にドライブレコーダーを配備する「車載型映像記録装置整備事業」(161万円)など安心・安全関連の事業の予算も計上している。

このほか、乗合タクシー「さくら号」を7台から8台体制に増便し、公共交通の利便性を高める(この事業の合計予算額は6630万円)。

ひとづくりでは、市民の健康意識の向上を図るため、健診を受けたり、健康に関するイベントなどに参加したりするとポイントがたまり抽選で商品券などが当たる「健康ポイントわくわくキャンペーン事業」に80万円を計上している。

また、地域の人に学校に入ってもらい、学校と地域の連携を深めていく「地域学校連携事業」に195万円を計上。この事業により、令和3年度に、「コミュニティ・スクール」(学校と保護者や地域住民が知恵を出し合い、学校運営に意見を反映させることで、一緒に協働しながら子どもたちの成長を支えていく学校)の導入につなげていく(コミュニティ・スクールについて県にでは上越市や聖籠町で取り組みが進んでいるそうだ)。

さらに、既存の児童クラブに加え、新たに巣本小学校区に学童クラブを開設し、子育て環境の充実を図る。

しごとづくりでは、農業関連の新規事業がいくつか並んでいる。

具体的には農家の所得向上の切り札として期待される園芸作物の生産拡大と、環境負荷の低減のため、生分解性マルチの購入費に対して助成を行う「園芸作物振興事業」(150万円)や、処分問題が深刻になっているもみ殻を水田で不足しているケイ酸を補うための資材として活用するための、もみ殻散布機導入支援を行う「もみ殻等処理支援事業」(80万円)などだ。また、主要な地場産業である五泉ニットのブランド化事業を引き続き行っていく。

伊藤勝美市長

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