新型肺炎の感染拡大で新潟県内企業の間にも採用活動への影響を危惧する声
新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大を受け、新潟県内の企業の間で、採用活動への影響を懸念する声が高まっている。
2021年3月に卒業する大学生・専門学校生を対象にした採用活動は今年3月1日に解禁される。ただ、新型コロナウイルスの影響から音楽イベントやスポーツ大会など、大型イベントの中止が広がっている。採用活動では、就活情報サイト「リクナビ」を運営する最大手のリクルートが3月中の合同企業説明会イベントに関して中止を決定。新潟市の朱鷺メッセで開催予定だった3月2日のイベントも含まれており、約100社が参加予定だった。
新潟県内では「マイナビ」なども合説を予定しているが、新型肺炎の拡大や会場側の判断によっては中止となる可能性が高い。「大学側から、学生に対して人が多く集まる場所には行かないようにとの通達が出たようだ」(県内企業)という情報も流れている。
メガバンクではすでに会社説明会の中止も決定し、インターネット上で動画を流すといった情報提供などに力を入れる方針を示しているが、県内企業では知名度や情報提供の手段が限られ、「代替手段をどう確保すればいいかわからない」(県内小売業)との声が聞かれている。
合説には例年数百~千人規模の学生が集まり、学生との接点を持つ重要な機会だ。新潟県内の企業では、「合説が中止になったらどうすればいいのかわからない」(県内ディーラー)と困惑しており、情報収集を急いでいる。