25日の新潟市議会は代表質問。拠点性向上策(バスターミナル整備)などについて議論
新潟市議会2月定例会は25日、各会派による代表質問が行われた。
保守系最大会派の翔政会は、北区選出の金子益夫市議が代表質問に立ち、新年度予算、若手職員の海外派遣研修、拠点性向上策(バスターミナル整備)、農業政策、新型コロナウイルスの対応、小中学校の適正配置について質問した。
拠点性向上策(バスターミナル整備)について
金子市議は、「昨年、新潟駅交通結節機能強化検討委員会を設け、本年1月基本方針が策定された」ことや、「全国的には、新宿バスタ、福岡・天神バスターミナルが営業されている」ことなどに触れながら、新潟駅南口に整備が計画されているバスターミナルの役割(万代口、万代シテイなど既存のバスターミナルも含めた役割)、凍結されている駅周辺の3本の都市計画道路の凍結解除の見通しなどについて訊ねた。
これに対し、中原市長は、「新潟駅交通結節機能強化検討委員会では、新潟駅の南北に分散している高速乗合バスのバス停を集約し、待合空間や防災機能を併せ持つ中長距離バスターミナル『(仮称)バスタ新潟』を、高速道路やバイパスのICに近い南口広場周辺に整備することとして、基本方針を取りまとめた」と答弁。続けて、「鉄道を挟んだ南北市街地を結ぶ立体交差道路のうち、南口広場周辺と万代地区を結ぶ新潟駅西線の整備が重要と考えており、バスタ新潟と一体で検討していく」と述べていた。
また、「国からは、しっかりと支援する旨の言葉をいただいたので、今後さらに、国と連携しながら、具体的な位置や規模について検討を進めていく」と話していた。
一方、バスタ新潟は、高速乗合バスのバス停を集約したターミナルとして整備して、新潟市の広域交通結節機能を強化していく一方、「万代シテイバスセンターは、引き続き、万代地区における市内路線・高速乗合バスのターミナルとしての役割・機能を持つことになる」と話していた。ただ、「新潟駅万代広場の整備に伴い廃止される万代口のバスターミナルは、東大通りに分散している市内路線バス停とともに、新しい新潟駅の直下に移転・集約される」という。
なお、新潟駅直下の市内路線バスターミナルは令和4年度末に完成するという。
農業(園芸振興)について
金子市議は、農業についても質問。「農業産出額の県別比較では、(園芸振興に注力してきた)東北6県の全部が伸びているが、残念ながら、新潟県は減少し続け、前年よりマイナス26億円の2,462億円で、とうとう山形県にも抜かれ、全国13位となってしまった」と新潟の農業を取り巻く厳しい現状を紹介。併せて、「新潟市の農林水産費予算は、平成21年の合併時の101億円をピークに、年々減少し新年度予算では63億円になっている」という市予算をめぐる厳しい現状についても紹介していた。
その一方で、秋田県や山形県で行われている農家負担ゼロで施設園芸を拡大していく事業(国・県・市で75%、JAなどが25%を負担しハウス団地を整備する事業)を新潟市が始めたことで、北区(南浜地区)、西区(赤塚地区)で大規模なハウス園芸が立ち上がるという新たな動きについても紹介していた。
その上で、真に「儲かる農業」の実現に向けた取り組みなどについて質問していた。
中原市長は、儲かる農業の実現について、「生産コストの低減を図るとともに、高収益な園芸作物の導入による(米と園芸の)複合経営の取り組みが必要」と述べていた。また「産地化計画に参加する農業者の園芸作物の定着、拡大を支援するほか、『儲かる農業』の手本となるモデル圃場を支援するなど、新たに園芸生産に取り組む農業者の後押しをしていく」と語っていた。