全国知事会新型コロナウイルス緊急対策本部会議が開催され、花角知事が新型コロナウイルス診断軽減対応のタイミングなどを発言
全国知事会新型コロナウイルス緊急対策本部会議が28日、オンラインで開催され、新型コロナウイルス感染拡大の状況下において「爆発的感染拡大を抑え、暮らし・健康を守るための緊急提言」などについて各都道府県知事が意見を述べた。新潟県の花角英世知事もオンラインで新潟県庁から参加し、この提言などに関連し、3点を発言した。
1点目は、新型コロナウイルスの診断軽減を発動するタイミングについて。国からは自治体の判断で、検査をすることなく新型コロナウイルスの診断を可能とし、医療機関の負荷を軽減することができる可能性があることを通知されていることに対して、花角知事は「負担軽減の対応を発動するタイミングは、知見の乏しい自治体にとってはとても難しい判断となる。対応を発動するタイミングの考え方や、具体的な基準などを国から自治体に提示していただきたい」と述べた。
2点目は、抗原検査キットなど検査資源の需要が急増し、不足してきている点について。花角知事は、「必要な検査をしっかり実施できるよう、国には全力をあげて検査資源の確保をお願いしたい。仮に確保が追い付かない場合は、限られた検査資源の使用の優先順位や、重点化の方針をしっかり提示していただきたい」と要望した。
3点目は、ワクチン接種の有効性の情報発信について。県内の市町村から現状を聞くと、1回目、2回目ほどの関心が盛り上がらないという声をきいていることをあげて花角知事は、「関心が盛り上がらない理由の1つとして、オミクロン株は重症化しにくいといったリスクを軽視する傾向がみられると思う。出来るだけ早期に接種していただくために、ワクチン接種の気運を盛り上げていくことが必要。国内外の知見を収集して、政府として有効性を分かりやすい内容で示していただいて、必要を強く情報発信していただきたい」と話した。
会議後のぶら下がり会見で、花角知事は、「現状は病床の使用率の点では逼迫していないものの、これからさらに感染が拡大した場合、医療機関では対応しきれないのではないかという懸念がある。国からは検査を省略して判断するということは、一種の奥の手を使うわけであり、そこにどのタイミングで発動するかは、自治体にとって判断が難しい。国に対して判断基準を示してほしいと要望した」と説明した。
また、3回目接種の気運が盛り上がっていない背景については「ファイザー、モデルナの交差接種の問題もひとつあるかもしれない。交差接種においても効果が上がる知見があることは申し上げてきているが、まだまだ浸透が足りないかもしれない」と話した。