新潟県が「新潟県太鼓フェスティバル」の無観客ライブ配信を実施
新潟県は30日、太鼓文化の魅力を発信する「新潟県太鼓フェスティバル」を新型コロナウイルスの感染急拡大を考慮し、新潟県柏崎市の柏崎市文化会館アルフォーレを会場に無観客ライブ配信で行った。
県は東京オリンピック・パラリンピック競技大会を契機に日本の文化を世界に発信する国の文化プログラム「日本博」を活用し、県の文化の魅力を国内外に発信する事業「新潟発!縄文からつづく文化の魅力体験2021」を展開しており、当初は有観客で開催する予定だった。
この日は、新潟県佐渡市を拠点に世界各国で活躍する鼓童をゲストに迎え、県内外の太鼓団体が太鼓演奏を披露したほか、柏崎市に伝わる国の指定重要無形民俗文化財「綾子舞」も特別出演した。会場の様子は、YouTube「新潟ステージチャンネル」で配信した。
一方、国の文化審議会は2020年2月に、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産への登録を目指す国内候補に、全国各地に伝わる豊作祈願や死者供養の踊り「風流踊(ふりゅうおどり)」を選んだ。
盆踊りや念仏踊りなどとして伝承された23都府県の37件をまとめて1つの遺産とみなし、政府がユネスコに申請書を提出していた。これに「綾子舞」も含まれており、今年11月ころにユネスコ政府間委員会で登録可否の審査結果が出る見通しだ。
「綾子舞」保存会振興会代表は柏崎市文化会館アルフォーレでの挨拶で、「(世界遺産登録は)大丈夫なのではないかと思っている」と話した。
また、鼓童は昨年40周年を迎え、2月4日からは22都市27公演のヨーロッパツアーが始まるという。