新潟県内2例目のコロナ感染者(加茂市在住)の行動歴や新たな濃厚接触者について、県が発表
新潟県は5日、県内2例目の新型コロナウイルス感染が確認された加茂市在住の男性(三条郵便局員、40歳代)に関して、積極的疫学調査を行い、現時点で新たに判明した行動歴や濃厚接触者7名を発表した。男性は2日には一旦解熱したものの、4日に再び39度台の発熱の症状がみられ、現在も呼吸困難などの症状こそないものの発熱が続いているという。
県によれば、この男性は2月20日に複数のスポーツ施設を利用。具体的には、午前9時30分ころから同11時ころ、「エンジョイライフクラブ女池インター校」を利用。午前11時30分ころから午後1時30分ころ、「みんなの卓球教室」(アピタ亀田店)を利用。午後2時ころから同3時ころ、「新潟市東総合スポーツセンター」を利用。午後4時ころから同8時ころ、「JOYFIT新潟東区役所」を利用。このうち新潟市東総合スポーツセンターでは同センターの喫茶室を利用しており、残る3施設ではいずれも卓球をプレイしたという。
この後は、2月23日午後0時30分ころから午後7時ころ、JOYFIT新潟東区役所を利用。24日午後2時ころから午後7時ころ、JOYFIT新潟東区役所を利用し、両日とも卓球をプレイしたという。
県はこの行動歴に基づき、エンジョイライフクラブ女池インター校を除く3つの施設を利用した7名を新たな濃厚接触者として発表。このうち2人についてはPCR検査で陰性と判明しており、残る5名についてもPCR検査に向けて調整中だという。これで、加茂市在住の会社員の濃厚接触者は計46名となった(このうち、新たな人も含めて41名は陰性を確認)。
県は、具体的な利用日時や施設名を公表した理由について、JOYFITなどではラウンジや入浴施設などの利用も考えられるとし、「公表した日時に、該当する施設を利用されている方は体調に留意いただき、発熱などの症状が現れた場合は、最寄りの保健所に設置された帰国者・接触者センター(24時間対応)にご連絡いただきたい」と改めて呼び掛けた。一方で、新潟東総合スポーツセンターの喫茶室に関しては、同じ時間帯に同じ部屋を利用していただけでは濃厚接触者に当たらず、あくまで対面で一定の時間話した人を対象としているという。
また、エンジョイライフクラブ女池インター校では、感染が判明している患者5人の利用までは確認されているものの、対戦の有無や接触の程度についてはまだ完全に確認が取れていないという。ただ、県や新潟市・三条市の保健所、新潟大学大学院の齋藤玲子教授(公衆衛生学)を交え情報共有を図っている中では、同施設で集団感染(クラスター)が発生した可能性がある一方で、感染源の特定は難しくなったとの見方が示されているという。この状況に際し、県は、「感染源の特定よりも次の集団感染を発生させないことを喫緊の課題として今後対応していく」と説明した。
このほか、新潟市内で確認された5例目の患者が、第2種感染症指定医療機関である新潟市民病院(6床)に入院し、同病院の陰圧室(6床)が満床(1〜5例目患者と1例目患者の母親)になることについて、県は今後の対応として、この他の地域の感染症指定病院の陰圧室や新潟市民病院の一般病床の個室、協力可能なこの他の病院の個室といった、概ね3パターンでの受け入れを検討していると説明した。どのケースになるかは、患者の希望を聞いたうえでの判断となり、少なくとも2ケタの病床を確保可能だという。