新潟県三条市が「移動式プラネタリウム」のお披露目会を開催、市内児童・生徒の学習への活用に期待

移動式プラネタリウムの前で記念撮影をする、三条信金の白倉徳幸専務理事(写真中央左)と、三条市の滝沢亮市長(写真中央右)

新潟県三条市は1日、7月から供用開始する図書館等複合施設「まちやま」に設置する「移動式プラネタリウム」のお披露目会を開催した。市内の三条信用金庫の寄付により整備し、今後市内の中学生の授業や、イベントでの出張投影などで活用される。

「移動式プラネタリウム」は難燃性の布で作られたドームと投影機で構成されており、ドーム部分は直径約8メートル、高さ約4メートル強。機材を除いた状態では大人約60人、子どもの場合は約80人を収容可能(現在は感染症対策のため半数ほどの定員で運用する予定)で、普段は自動車で運搬可能なサイズに折りたたみ、使用時には約1時間ほどで組み立てられるという。

投影機は、アニメーションや写真なども投影可能なデジタル式と、高精細な星空を再現する光学式の2つを組み合わせており、この2種類の投影機を運搬式で運用するのは日本初だと三条市の担当者は胸を張る。

2日に開かれたお披露目会では、三条市の滝沢亮市長と三条信金の白倉徳幸専務理事が、実際にプラネタリウムを鑑賞。児童・生徒用の映像とともに、三条市下田で撮影された流星のタイムラプス動画も投影された。

プラネタリウム内の様子

滝沢市長は鑑賞後「パッケージになっている映像だけでなく、自分たちで撮影した映像も見られることは今回初めて知った。三条・下田の星だけでなく、ゆくゆくは世界中の映像を集めて多くの市民に体験してほしい。(自分も感じた)このワクワクを、1日でもはやく三条の子どもたちに感じてもらいたい」と期待を膨らませる。

また白倉専務理事は「総合学習などでSDGsを子どもたちが学んでいる。このプラネタリウムで、宇宙の星々と、宇宙からの美しい地球を見て、子どもたち一人ひとりが、どういった取り組みをしていけばいいのか、という気づきを得てほしい」と今回の取り組みへの思いを語った。

まちやまの供用開始後、「移動式プラネタリウム」は館内の科学教育センターに保管され、イベントなどに際して出張投影を行う。また、中学生の理科の授業の進度に合わせ、宇宙の学習を行う時期(11月ころ)にはまちやま内に常設して市内の生徒を対象とした公開を行う予定だ。

三条市の滝沢亮市長

三条信金の白倉徳幸専務理事

(文・鈴木琢真)

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