上越妙高駅西口周辺の開発を積極的に進める飛田観光開発(新潟県上越市)
新幹線の特急列車「かがやき」が停車する駅に
飛田観光開発(飛田尚文社長)は上越妙高駅西口の開発を積極的に進めている。2017年のマンション「ポレスター上越妙高駅前」の建設を皮切りに、2018年の温浴施設「釜ぶたの湯」、2019年のコメダ珈琲店上越妙高駅前店など次々にオープンした。飛田観光開発の担当者は「(同駅西口にあるコンテナ商業施設の)フルサットとは切磋琢磨していけるような関係になりたい。西口の発展を担えるようにお互いに成長していきたい」と話す。
同社が、同駅西口周辺で行う土地区画事業の方針は、人口増加策と、賑わいの創出という。土地の総面積は約7,200坪で、自社所有と借地がある。資金は自己資金と借り入れのほか、国や上越市からの補助金を活用した。
人口増加策では、マンション「ポレスター上越妙高駅前」を建設した。妙高山などが見渡せることが売りで、価格は平均3000万円台だったが、上越市、妙高市の住民が多く購入し、昨年10月に完売した。
上越妙高駅周辺には、ポレスターのほかに、サーパス上越妙高駅前(穴吹工務店)があり、2つのマンションを合わせて約112世帯あるため、1世帯2人としても約230人が住んでいることになるという(なお現在、大和ハウスが集合住宅を建設中で、これも人口増加策の一環だという)。
賑わいの創出では、市民の健康の増進を目的に、地下1,500メートルから湧き出る源泉100%の日帰り温泉「釜ぶたの湯」をオープンした。上越市内にある「門前の湯」の姉妹店で、門前の湯の内外装を参考に、露天風呂を広くするなどバージョンアップを図ったという。泉質はアルカリ性でぬるぬるしており、体温が冷めにくいという。銭湯がわりに利用できるようにと、料金も420円と低額に設定した。
さらに今年1月30日には、スーパーホテル上越妙高駅西口をオープンした。同駅西口には、アパホテル上越妙高駅前、東横イン上越妙高駅西口(3月30日オープン予定)もあり、3ホテル合わせて約510室。観光客の利用も期待できる。このほか、コメダ珈琲店上越妙高駅前店をフランチャイジー(フランチャイズ加盟店)として運営している。
今後も4月1日に、飲食店や物販が入る「エンジョイプラザ」をオープンする。同社グループ会社の担当者は、「周りの土地(未利用地)も利用しながら、多機能なコンパクトシティーを作っていきたい。スーパーや専門学校などもあってもいい。官民一体となったまちづくりをしていきたい。新幹線のかがやきが停まる駅にしたいというのが目標だ」と話す。