株式会社コロナ(新潟県三条市)が2022年3月期第3四半期決算(連結)を発表、減収もエコキュートの買い替え需要が拡大
株式会社コロナ(新潟県三条市)は2日、2022年3月期第3四半期決算(連結)を発表した。売上高645億6,100万円(前年同期比△4.2%)、営業利益19億5,200万円(同△3.6%)、経常利益22億3,100万円(同△3.3%)、親会社株主に帰属する四半期純利益15億8,000万円(前年同四半期比15.7%増)となった。親会社株主に帰属する四半期純利益の増加は、前期同期の投資有価証券評価損などの特別損失が減少したため。
事業戦略では、既存の販売チャネルを最大限に活用するための商品カテゴリー拡大や、ラインアップ拡充、提供価値拡大に向けた商品開発や協業などに取り組んだ。また、ルームエアコンではエアコンブランド「ReLaLa(リララ)」のもと、IoT技術の活用や清潔性を追求した商品を投入した。
機能戦略では、商品やものづくりに対する想いや姿勢を発信する場として、特設サイト「CORONA快適LABO(ラボ)」を開設。また、管理間接業務の生産性向上、物流配送機能の最適化を進めた。
製品の種類別売上高の概況は、以下のとおり。
暖房機器
暖房機器の売上高は、217億4,200万円(前年同期比△6.3%)となった。世界的な電子部品類の不足に伴う調達難により、遠赤外線電気暖房機、寒冷地向け石油暖房機、石油ファンヒーターなどの生産販売活動に影響が生じた。また、12月後半まで気温が高めに推移したことや灯油価格の高騰などもあり、暖房機器全体は前年同四半期を下回った。
空調・家電機器
空調・家電機器の売上高は、143億3,900万円(前年同期比△17.4%減)となった。ルームエアコンは、熱交換器洗浄機能や「コロナ快適ホームアプリ」による遠隔操作を可能としたセパレートタイプやウインドタイプなどの提案活動に注力。しかし、販売においては、メーカー間の販売競争の激化や昨年支給された特別定額給付金による特需の反動などが影響し、ルームエアコン全体は前年同四半期を下回った。また、除湿機は部屋干し需要の増加などもあり、前年同期を上回ったが、空調・家電機器全体は前年同四半期を下回った。
住宅設備機器
住宅設備機器の売上高は、239億1,000万円(前年同期比5.2%増)となった。世界的な電子部品類の不足に伴う調達難により、エコキュートや石油給湯機の生産販売活動に影響が生じた。しかし、住宅市場の一部回復やエコキュートの買い替え需要の拡大もあり、住宅設備機器全体は前年同期を上回った。