加茂病院敷地で砒素および水銀による土壌の汚染が確認される
新潟県は10日、県立加茂病院敷地の土壌汚染状況調査で3月9日に土壌汚染対策法の基準値を上回る砒素および水銀が検出されたことが判明した、と発表した。
旧・加茂病院の解体工事に先立ち、旧病院の底地部分について、土壌汚染対策法に基づき土壌汚染状況の調査を行ったところ、一部において、砒素および水銀が土壌溶出量基準値を超えて検出されたことが判明した。
試料採取日は2月3日から3月7日で、砒素は基準値0.01mg/L以下に対し、0.025~0.011mg/Lを検出。水銀は基準値0.0005mg/L以下に対し、0.0014~0.0012mg/Lを検出した。いずれも速報値。
県では、周辺(病院敷地から半径250m以内)に水道水源、飲用井戸および農業用井戸がないことを確認した。また、周辺井戸の設置状況を確認のうえ、地下水調査を実施し、周辺における汚染の状況を確認する。
なお、新病院建設工事の際にも、土壌汚染対策法の基準値を上回る砒素が検出されたという(平成28年10月18日及び平成29年2月22日公表済)。ただ、この敷地内で、過去に砒素が含まれる試験試薬などを使用した経過については確認されていない。
一方、水銀についてか、いずれも過去に製剤室・薬品倉庫があった地点。過去に加茂病院で、手指の消毒用の昇こう液(液化第Ⅱ水銀)として水銀を使用していたほか、水銀を使用した体温計、血圧計、検査機器を所有していた。