新潟県上越市の3セク「キューピットバレイ」が暖冬や新型コロナの影響で解散へ 

キューピットバレイスキー場(3月11日撮影)

新潟県上越市でスキー場、日帰り温泉、温泉の宿、キャンプ場などを運営する第3セクター、キューピットバレイ(石田和久社長)が、記録的な暖冬小雪と新型コロナウイルスなどの影響により、3月末で会社を解散することになった。9日に社長から従業員に説明があり、10日に開かれた市議会文教経済常任委員会で市が明らかにした。これにより、上越市のスキー場は市営金谷山スキー場のみとなる。

1990年にオープンし、今年30周年を迎えたスキー場。キューピットバレイが市の指定管理者として運営していた。

今シーズンのスキー場入込客数は6万2000人と、昨シーズンの10万4000人から大幅に落ち込んだ。要因は暖冬小雪によるオープン時期の遅れと、新型コロナウイルスによる団体のキャンセルだ。

小雪の影響で、1月1日になってやっとオープンできたにもかかわらず、3月8日にはスキー場の営業を終了。加えて、2月後半から新型コロナの影響で、台湾などからのインバウンド観光客のキャンセルも相次いだ。「雪の湯」が湯量の減少で昨年12月に休業になったことも響いた。

一方、同社の髙島祐二営業部長によると、今年のグリーンシーズンはゴールデンウイークが長かったことやキャンプ場も好調に推移したことから、「11月までは前年より良かった」という。2018年度の売上高は5億129万円、当期純利益は52万円だった。前年度までは赤字が続き、わずかながら久しぶりの黒字転換だった。なお、従業員23人(正社員、パート)は解雇となる見通し。

髙島部長は「市の直営か、指定管理か、民間かは今後市の判断になる」と話した。市は同社に代わる指定管理者の選定を進める模様だ。

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