新型コロナウイルス感染拡大の中、新潟県南魚沼市で始まった地域経済活性化の取組
新型コロナウイルス感染拡大が地域経済にも深刻な影響を及ぼしはじめているなか、南魚沼市では地域経済を活性化しようという動きも出てきている。
塩沢信用組合は、「出前ランチ」「スイーツ」で地元を応援
本店のある南魚沼市の他、津南町、魚沼市に計6店を持つ塩沢信用組合では、職員による地元飲食店の活性化のための取り組みが始まった。その第一弾として5日と6日の2日間の間、全店の全職員50人(常勤役員含む)が、一人3,000円ずつの出前ランチを注文。うな丼やそばのセット、寿司など、通常考えられる昼食より高価なオーダーで、地元飲食店を応援したという。
また第二弾として13日には、「甘味デー」と称する取り組みも。これも全職員が、地元の菓子店に一人1,000円以内のお菓子を注文する注文する。
こうした取組みはすべて、同組合の負担によって行われる。同組合では新型コロナウイルスの影響について、取引先を対象に独自に調査。結果、観光業や小売業などにおいて、「人の動きが少なくなった。資金繰りも楽ではない」といった声が多く寄せられたという。
そのような状況において、通常であれば各飲食店等でも誘客への取り組みをするものだが、世の中は大きな自粛ムードの最中。事業者が売上アップの打開策がなかなか取れない中、少しでも地元を応援したいと始めたのが、これらの取り組みだとのことだ。
六日町温泉の温泉旅館「ほてる木の芽坂」は、特別応援プラン料金を設定
また、南魚沼市にある六日町温泉の温泉旅館「ほてる木の芽坂」では、「新型コロナウイルスを吹き飛ばせ!!」をテーマに、特別応援プラン料金を設定している。
3月と4月限定で受付予定のこの限定プランでは、通常1名あたり1万円前後の宿泊料金が、2,900円から4,900円(税別)に。同旅館も、3月は新型コロナウイルスの影響で予約のほとんどがキャンセルになった一方で、「この状況に風穴を開けるのに、どうしたらいいか苦慮した。世の中は自粛ムードで、とてもデリケートになっている」(担当者)とのことであった。
そこでたどり着いたのが、このショッキングな価格設定だという。「こんな時だからこそ、重苦しい空気を少しでも破り、地元を元気づけるとともに、離れたところからも気分転換に温泉に浸かりに来て頂きたい」と担当者は話していた。
11日から告知したこの特別応援プランであるが、既に問い合わせが多数あるという。また中には、このプランの主旨に共感し、通常プランでの予約を申し出る人もいるとのことだ。
料金は1泊素泊まり、1名1室利用で3,900円、1室2名以上利用で2,900円。朝食付きプランは1名1室利用で4,900円、1室2名以上利用で3,900円。以上はいずれも税別。問い合わせは、電話025-773-3456、FAX025-773-3460、メールはmagokoro@kimoneht.co.jpまで。