新潟市の食品関連2社が破産手続開始決定
新潟市の株式会社きのこや(新潟市中央区万代6-5-29、資本金3,000万円、従業員30名)が9日、新潟地裁より破産手続開始決定を受けた。同社は2月28日に事業を停止し、事後処理を弁護士に一任していた。
東京商工リサーチ新潟支店によると、負債総額は債権者49名に対し、3億1,000万円。
同社は1975年に、乾燥椎茸の販売を主たる事業として個人創業され、翌年に法人化。以降は海藻類も加えた乾物の扱いを増やすほか、近年は海苔ぞうすいや味噌汁などのスープ・フリーズドライのオリジナル商品を中心に扱っていた。
新潟に加え山形県にも営業所を持ち、食品問屋やスーパー、冠婚葬祭事業者向けに販売。1991年頃にピークとなる6億円超の売上を計上して以後、インターネットによる通信販売も展開したが、贈答品向け需要の減少と他社商品との競争激化に直面。2019年2月期の売上は3億4,000万円まで減少しており、資金繰りは厳しい状態に陥っていた。
きのこやの破産管財人には、堀田伸吾弁護士(新潟みなと法律事務所、電話025-225-7220)が選任されている。
また、同じく新潟市にある有限会社小堀商店(新潟市中央区緑町3331-13、資本金350万円、従業員2名)が2月26日、新潟地裁より破産手続開始決定を受けた。東京商工リサーチ新潟支店によると、負債総額は債権者10名に対し、4,800万円。
1963年に法人化された同社は、地元密着で近隣の住人や飲食店等に、米穀の小売・精米を行っていた。2012年1月期の売上は1億円であったが、スーパーや量販店との競争により売上は減少。資金繰りが限界となり、2月10日に事業を停止していた。
小堀商店の破産管財人には、磯部亘弁護士(いなほ法律事務所、電話025-226-8051)が選任されている。