一正蒲鉾株式会社(新潟市東区)が2022年6月期第2四半期決算(連結)、すり身の高値推移などの影響で減益に

一正蒲鉾本社(新潟市東区)

一正蒲鉾株式会社(新潟市東区)は10日、2022年6月期第2四半期決算(連結)を発表した。売上高は175億9,314万1,000万円(前年同期は195億7,169万4,000円)、営業利益は7億7,738万6,000円(前年同期比△50.0%)、経常利益は8億3,127万7,000円(同△47.6%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は6億3,124万7,000円(同△48.5%)となった。

なお、同社では、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当第1四半期連結会計期間の期首から適用。2022年6月期第2四半期に係る各数値については、当該会計基準等を適用した後の数値となっており、売上高の対前年同四半期増減率は記載していない。

セグメント別の事業概況は以下の通り。

 

水産練製品・惣菜事業

健康志向の高まりが続いている中で、主力商品群のカニかまは魚肉たんぱくが手軽に摂れる食材として多くの支持を集めている。その中でも、期間限定商品「サラダスティック枝豆風味」は「夏のおつまみ」として、良質な魚肉たんぱくが摂取でき食べ応えのある「大ぶりカニかま」は「晴れの日」の食卓シーンの主役として好調に推移した。

また、年末のおせち商品は、主原料・副材料のすべてが国産の「純」シリーズの蒲鉾や伊達巻の売上が伸長した。

おでん商材では、8月は例年より雨の日が多く、9月は秋雨前線や台風の影響で気温が低めに推移し、調理済おでんはその簡便性から需要は高まった一方で、揚物類は弱含みした。

利益面においては、世界的な健康志向の高まりなどによる水産加工品需要の増加などを背景に、すり身価格は依然として高値の状況が続いており、世界的なエネルギー価格の上昇や食油の値上がりもあり、前年同四半期を下回る結果となった。

以上の結果、売上高は152億500万円、セグメント利益(営業利益)は3億6,100万円(前年同期はセグメント利益(営業利益)8億7,100万円)となった。

 

きのこ事業

8月中旬は、日照不足や気温の低下による野菜の生育不良から野菜全般、きのこ市場価格は堅調だったが、そのほかの7月や10月以降は、天候も比較的安定し野菜の生育が順調だったことから、総じて市場価格は低調に推移した。

加えて、マーケットへの供給が多くなされた中、需要自体が弱含んだこともあり、きのこの販売にとっては厳しい環境となった。

生産面においては、安定栽培や生産の効率化、品質管理体制の強化に努めるとともに、販売面においては、家庭内調理の需要喚起を目指しメニュー提案を強化した。

以上の結果、売上高は21億2,600万円、セグメント利益(営業利益)は3億8,700万円(前年同期はセグメント利益(営業利益)6億2,400万円)となった。

 

運送事業・倉庫事業

運送事業においては、営業力強化による取扱い数量が増加した一方、青果物取扱いの減少により売上高は前年同期を下回り、燃料価格高騰および設備投資に伴う減価償却の増加により、利益は前年同期を下回る結果となった。

倉庫事業においては、主に既存顧客との取引深耕により売上高は前年同期を上回ったが、受寄物の取扱い変化の影響などにより、利益は前年同期を下回る結果となった。

以上の結果、報告セグメントに含まれないその他の売上高は2億6,100万円、セグメント利益(営業利益)は2,200万円(前年同四半期はセグメント利益(営業利益)4,900万円)となった。

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