コジマタケヒロのアルビ日記2022 Vo.1  本間至恩 「新潟で、新潟を、新潟から」

本間至恩選手(アルビレックス新潟提供)

誰にでも「あのときがターニングポイントだった」と振り返る決断のときがあるはずだ。

「本間至恩、J1昇格の徳島へ完全移籍か!?」、2021年1月11日付の新聞各紙にそんな見出しが踊った。約2週間後となる25日、本間至恩選手は契約を更新し、アルビレックス新潟に残ることを決めた。

「ギリギリではあるけれど、(契約更新の)期間内ですしね。昨シーズンに比べたら悩むというのはありませんでした。やり残したことがありますから」。

主力選手が続々と契約更新を発表する中、昨シーズン同様、本間選手の更新を伝えるニュースは入ってこない。2022シーズンの新体制発表会見が行われる13日になって、やっと更新のニュースが流れた。ほっと胸をなでおろしたサポーターも多かったはず。かくいう自分もその一人だ。

「どうして2022シーズンも新潟に残ってくれたのですか?」アルビレックス新潟の高知キャンプ中、本間選手に話を聞いた。

「やはり(自分の)地元のチームだからJ1に上げたいという想いが一番強かった。それから、ほかのJリーグのチームからではなく、新潟から海外のチームに移籍するというのが、サポーターの方もチームも自分もみんなが納得する、一番の形だと思ったから」。

昨シーズン中盤、相手チームの徹底的な対策により、思うようなプレーができない時期が続いた。そして、第33節・山口戦では負傷。医師からは右大腿二頭筋肉離れで全治約6週間と診断され、その後試合に出場することはなかった。

「1年間けがをしないで試合に出続けるというのは、自分のサッカーキャリアにおいてもやはり大事だと認識しました。試合に出る、出続けることで成長できると思います。僕の思う強いチームというのは、強い力を持つ個々の集まり。今シーズンは、前で特徴を出せる選手たちが加入しました。それも仕掛ける専門、ウイングで最大限の力を発揮できる選手たちが集められたと思っています。昨シーズンよりもさらに、お互いを高め合いながら、競争できる環境です。自分自身の力を高めて、シーズン終了時には、僕のキャリアハイ(2020年に7得点7アシストを記録)を更新して、J1昇格に貢献する。これが僕の今シーズンの目標です」。

アルビレックス新潟の2022シーズンは、2月20日にアウエーでスタート。杜の都・仙台で新潟の10番がとのような仕掛け・突破を披露してくれるのか。ワクワクがとまらない。

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