年商100億円の畜産企業、ナカショクが新潟中条中核工業団地(胎内市)へ進出

産学連携も視野に入れての進出か

ナカショクが取得したJ区画。写真奥の右手は「ぷれすぽ胎内」(胎内市総合体育館)

県産業立地課は3月29日、新発田市に本社を置く畜産企業のナカショク(本間春夫社長)が「新潟中条中核工業団地(胎内市)」に進出すると発表した。同工業団地は「中小企業基盤整備機構」と県が共同で造成したもの。土地は県が所有している。

この工業団地は海側の「笹口浜地区」と平野側の「鴻ノ巣地区」に分かれるが、ナカショクが取得したのは後者のJ区画、約6・8ha。売却額は4億2746万円だった。

養鶏・鶏卵、養豚、食肉加工等を手掛けるナカショクは昭和55(1980)年の創業。本県のほか、山形、宮城、秋田の東北3県で養鶏、養豚などの農場を展開している。このほか鶏糞などを肥料化する環境リサイクル部門も事業展開する。

帝国データバンクが毎年公表している「新潟県企業売上高ランキング」によれば、ナカショクの年商は約97億円(2016年5月期)。前年が約90億円で、順調に業績を伸ばす同社では、直近の決算期で既に年商100億円を超えているという。

これは国内の畜産企業としては屈指の規模。下越地区(新潟市を除き、佐渡市を含む)の企業でも売上高で第7位にランクされている。同地区では上位10社中で食品や畜産関連の企業が4社ランキングされている。このエリアでは同社のほか岩村養鶏(新発田市、約81億円)が前年の10位から9位にランクを上げるなど、畜産関連の活躍が目立つ。

新潟中条中核工業団地に進出するナカショクでは、「鶏卵の加工工場やミートプラント、倉庫や飼料の中継拠点などを建設する」とされている。また、同工業団地から2、3キロメートル海側には新潟食料農業大学(新潟市)の胎内キャンパスが立地することから、「産学連携も視野に入れての進出」といった見方もある。

なお、同工業団地には、米粉を生産する新潟製粉(胎内市)や、小国製麺(山形県)の工場のほか、米粉パンを製造するタイナイ(胎内市)といった食関連企業もある。

ナカショクが取得したJ区画は「鴻ノ巣地区」で最大の面積

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