新潟県上越市の上越市議選で上村氏が不出馬、通称名使えずに
4月26日投開票の上越市議選に関して、3月21日に上越市選挙管理委員会主催の立候補者説明会に出席した上村賢(かみむらまさる)氏が出馬しないことが23日までにわかった。理由は通称名が使えないことにあり、上村氏は「通称名のうえむらが使えないので、今回は辞めておく」と話している。
市選挙管理委員会によると、公職選挙法施行令第88条に通称について規定されており、そこでは本名に代わり広く通用していることと、証明する資料を提示しなければならないとなっている。
上村氏は「周りからうえむらと呼ばれることが多く、選挙もうえむらで出たかったが、証明するものがなく、今回は辞めておく」と語った。
同選管によると、選挙でペンネームや芸名などは使うことは可能だが、広く知られている必要があり、証明できるものがないと認められないという。上村氏の場合は町内で言われている程度であり、文書で証明することもできそうにないので認定は困難との見解を選管側は上村氏に伝えたという。
上越市議の現職の中では唯一、滝沢一成氏が名をいっせいと通称名を使用している。滝沢市議は取材に対し、「本名はかずなりだが、20歳の劇団員の頃からいっせいと呼ばれてきた。今は本名では家族くらいしか呼ばない。51歳に市議に出たときに、いっせいをひらがなにした」と話した。
有名なところでは、例えば、マック赤坂氏や森田健作千葉県知事も通称名である。通称名を使う理由は知名度の高さなどを利用して票につなげたいという狙いがあるが、今回の上村氏の不出馬は通称名へのこだわりがあだとなったケースといえるだろう。