第2回新潟県デジタル改革実行報部会議が開催、暮らし・産業・行政の3分野の取り組みを明確化

第2回新潟県デジタル改革本部会議

新潟県は15日、第2回新潟県デジタル改革実行本部会議を開催した。本部長の花角英世知事のほか、全部局長が参加し、デジタル改革の実行方針の改訂などについて討議した。会議は非公開で、終了後に記者説明が行われた。

2021年7月に発足した新潟県デジタル改革実行本部会議は、今回が第2回目。国の動向や総合計画の状況などに合わせ実行方針を見直すとしており、今回の会議では実行方針の改訂が決定した。

今回の改訂は、各部局の取り組みや来年度以降の事業の方向性を踏まえてまとめたもので、暮らし・産業・行政の3分野においての取り組みが明確化された。

暮らしのDX(デジタル・トランスフォーメーション)では、地域交通、教育、医療福祉、防災の各分野の取り組みの方向性を具体化。教育分野においては、学校規模や地理的な環境に関わらずに遠隔授業などで学習できる機会を確保すること、また県立学校の入学者選抜の出願手続きのオンライン化を盛り込んでいる。医療福祉の分野においては、遠隔地やへき地におけるオンライン診療や医療相談を実現させ、県内どこにいてもITC技術を活用した適切な医療を受けられる環境を整備する。

産業のDXにおいては、企業の具体的な行動につなげる支援を進めていく。デジタル人材の育成・確保が難しい中小企業や小規模事業者を支援するために、専門家を派遣して伴走型の支援をすることが盛り込まれた。また、新潟県工業技術総合研究所(新潟市中央区)やNICO・にいがた産業創造機構(新潟市中央区)によるデジタルニーズ活用支援の拡充強化をはかるということも盛り込まれた。

行政のDXについては、4月からキャッシュレス決済を導入して、県民の利便性向上をはかること、収入証紙を令和6年度前半の廃止を目指していくということが盛り込まれた。また県庁内においては、公文書管理システムの導入やモバイル環境整備等を行い、働き方の変革を進めるとした。

会議の冒頭に花角知事は、「2年近い新型コロナウイルス感染の拡大を経験する中で、デジタル化社会への対応の遅れを痛感した。いかにしてデジタル技術を活用して、より安全で安心な社会をつくり、また効率的で利便性の高い社会を作っていくかが課題であり、スピードを上げて取り組んでいかなければならない」と話した。

今後、新潟県デジタル改革実行報部会議は、新しく取り組むべきものなどを取り入れて評価しつつ、必要に応じて見直して進めていくという。

新潟県デジタル改革本部会議本部長を務める、新潟県の花角英世知事

ITC推進課の中村正和課長

 

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