新潟県がピーク時の医療の在り方などを審議する新潟県調整本部を設置
新潟県は30日、第2回新潟県新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開催した。
この会議は、3月26日に政府において、新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく、新型コロナウイルス感染症対策本部が設置されたことを受けて県でも同日、設置したもの。
30日の会議は、基本的対処方針、首都圏などへの往来に関する注意喚起、新潟県調整本部の設置などが議題だった。
冒頭、新潟県の花角英世知事は、「県民の皆様に引き続き、東京方面への不要不急の往来を控えるよう周知するとともに、感染の拡大している大阪方面への往来についても慎重に判断されるよう呼び掛けていただきたい。また、若い方を中心に4月から、進学・就職などで、関東・関西圏に赴く方が多くおられると思うが、3つの密を避ける行動を心がけるとともに、人ごみへの不要不急の外出を控えるよう周知徹底いただきたい」と語った。
また、本部会議終了後に行われた県担当者の説明によると、会議の中で「新潟県調整本部」の設置が了承された。この会議は、厚生労働省の通知「新型コロナウイルス感染症の患者数が大幅に増えたときに備えた入院医療体制等の整備について」に基づいて30日に設置されたもので、ピーク時の入院患者を受け入れるために必要な病床の確保に向けた、具体的な検討・調整を行っていくという。
メンバーは、新潟大学大学院の菊池利明教授(呼吸器・感染症専門家)、新潟大学大学院の齋藤玲子教授(公衆衛生・国際感染症専門家)、県医師会の塚田芳久理事など8人のメンバーで構成。
現在、新型コロナ感染症患者のために県内病院に確保している病床数は100症程度だが、「さらなる上積みを目指す」(県)という。また、コロナ感染症患者が増えても、救急医療や一般医療などが後手に回らないよう、病院の役割分担などについての素案(例・救急医療を担う病院はコロナ感染症患者を受け入れない)を作成していく。
この素案をもとに、各病院などを集めた協議、二次医療圏別での協議などを経て正式決定していく運びとなる。なお第1回の会議は4月の第2週に開催される見込み。
一方、基本的対処方針は、今月28日に政府の「新型コロナウイルス感染症対策本部」で決定されたもの。これを受け、県でも、県の実情を反映した対処方針を決めるという。終了後に記者たちの取材に応じた花角知事によると、2、3日のうちにまとめる方針だ。