サルで人の心を読む脳部位を特定、新潟大学大学院等の研究グループが公表
新潟大学大学院等の研究グループが1日、ヒト科以外の動物として初めて、マカクザル(ニホンザルもこの一種)にも他者の心を読む能力があることを示し、この能力にはヒトの研究で示唆されてきた脳の回路の中で内側前頭前野と呼ばれる中枢のはたらきが不可欠であることを明らかにした。今回の発見により、動物モデルによる自閉症の機序解明や治療薬の開発に新しい道が開かれたという。
研究に携わったのは、新潟大学大学院医歯学総合研究科の林剛丞(大学院生)や染矢俊幸教授、長谷川功教授のほか、同大学院自然科学研究科の飯島淳彦教授などの研究グループであり、量子科学技術研究開発機構や福島県立医科大学と共同で研究した。
研究の成果は3月31日(米国東部時間)、Cell Press社発行の科学雑誌Cell Reportsに掲載されるという。