新潟県が鳥獣被害対策支援センターを設置
新潟県は1日、鳥獣被害対策支援センターを設置した。鳥獣被害については、これまで農作物の被害を管轄する農林水産部(農産園芸課)、人的な被害を管轄する防災局(危機対策課)、鳥獣保護や狩猟を管轄する県民・生活部(環境企画課)に分かれていたが、鳥獣被害が大きな問題になっているなか、一元的に対策を行っていくこと目指し開設した。常勤4人のほか、各課との兼任者9人の総勢13名体制。通常、常勤4名以外は、各課にいることから、今後、定期的にミーティングを行い情報交換していく。
1日、メンバーが集まり、発令伝達とキックオフミーティングを行った。神部淳センター所長(農産園芸課長)は、メンバーに対し、「これまで組織別に対策を行っていたものを一元的に行う機能を持たせるという目的で設置した。このセンターがしっかり機能を果たして県民の安全安心を確保するため、みなさん一丸となって業務に当たっていただきたい」と語っていた。
具体的な業務については、今後詰めていくことになるが、現時点で想定されるものとして、短期的(日常的)には、注意喚起のための県民に対する情報提供があるという。また中期的には、(有害鳥獣捕獲の担い手確保につながる)ライフル射撃場の建設・稼働、捕獲(罠)の組織的展開などが想定されるほか、長期的には、県民の安全確保と、生物の生命保護の両面から、クマが人里に降りてこないよう里山・森林と生活圏の間に緩衝帯を整備することなどが想定されるという。
このほか、センターの上部組織に、副知事を本部長とし、農林水産部長、防災局長、県警本部警察安全部長などで構成する「鳥獣被害対策本部」があり、有事の際は、本部の司令系統のもと、関係機関とともに迅速に対応していくことになる。
一方、センターでは、今年は例年にない暖冬でクマの活動開始が早まると予想されることから、1日付で、ツキノワグマによる人的被害の未然防止のため、クマによる人身被害のポイントなどを公表するとともに、注意を呼びかけている。
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