新潟県妙高市のかんずりが米国市場の開拓を強化へ
新潟県妙高市のかんずり(東條昭人社長)は米国市場の開拓を強化する。現在、米国では日本人向けのレストランやスーパーなどに卸しているが、今後、米国現地法人と組み、現地小売店にも販路を開拓していく方針だ。
現在、同社は米国、オーストラリア、香港、シンガポール、台湾などで販売を展開している。特に米国では日本の大企業の工場が進出すると、そこで働く日本人のタウンが形成され、そのタウンにある日本人向けレストランや日本人向けスーパーで販売を展開している。
東條社長によると、米国では辛いものが好きな国民性があり、ステーキにつけて食べる人が多いという。米国の現地小売店では、日本商品を販売するためには店舗の1区画の棚を購入しなければならないという。同社はそこまでは困難と判断、現地法人と組んで販売経路を確保していくことにした。
かんずりは塩漬けにした唐辛子に柚子、麹、塩などをまぜ、熟成させたもので、越後の戦国武将・上杉謙信が京都から持ち帰った唐辛子が土地に根付いて生まれた発酵食品といわれている。以前は各家庭でみそのように、かんずりも作られていたという。同社のかんずりは妙高市産の唐辛子を使用しており、地産地消を推進している。
東條社長は「アメリカ人にかんずりを食べさせると辛くないと言う。アメリカ人は辛いものが好き。新型コロナウイルスが終わったら、海外販売を強化していきたい」と話している。