新潟県上越市の「麵屋あごすけ」がサメの皮や肉を使ったワンタンが入ったラーメン
新潟県上越市の人気ラーメン店「麵屋あごすけ」はサメの皮や肉を使ったワンタンが入ったラーメンを開発、4月末まで夜限定で提供している。昔から上越市ではサメを食べる習慣があるが、近年減少していることから食文化を残そうと同店が先駆けてラーメンとして開発。同市の料理研究家、井部真理さんや妙高市の酒造メーカーとコラボレーションした。今後、第2弾として、サメのにこごりが入った辛いつけ麺の提供を予定している。
同店の月岡二幸代表が会長を務める同市ラーメン店有志の会「上越愛麺会」と井部さんは昨年末に同市の魚市場でサメの競りを見学するなど、協力して企画し、「サメのラーメンはなかったので作ろう」(月岡代表)と同店が最初に開発した。今後は同会加盟の他店でもサメのラーメンを提供する考え。
ラーメンは「わんたんフカソバ」(980円税込み)で夜の部(午後5時30分から9時)の限定メニュー。メディアで取り上げられたこともあり、毎日売り切れるほどの人気となっている。鶏ガラベースのあっさりしたしょうゆ味で、サメ入りのワンタンと、低温調理の鶏むね肉チャーシュー、豚の肩ロースチャーシューなどがのっている。
ワンタンはサメの肉がたっぷり入っており、食べごたえがある。月岡代表によると、サメの肉は高たんぱく低カロリーで、コラーゲンが豊富だという。また、妙高市の鮎正宗酒造とコラボし、熟成酒をスープに入れているほか、同酒造のピンク色の酒かすも付けられ、トッピングして味を変えられるようになっている。
同店はスープにトビウオのだしを使っている。九州ではトビウオのことをあごと言うが、それを店名につけてあごすけとした。上越では行列ができる有名店で、市外からも客が訪れるほか、過去にはローソンでコラボ商品が展開されるなどこだわりの味に定評がある。
月岡代表は「サメの栄養がぎっしり詰まっている。全体的にあっさりだが、コクがある。元気になる一杯です」と話している。